元アスリート出身であることを売りにしたAV女優は数多い。しかし、それでも彼女のキャリアは圧倒的だ。ジュニア世界大会での個人メドレー2冠、東京五輪で銀メダルを獲得した米国のA.Walshを現役時代に完封……。つい最近まで国内上位選手として、世界を相手に渡り合ってきた新海咲のAVデビュー。転向は界隈に強烈なインパクトを与えた。

 前編では、彼女が水泳競技から離れた理由を紹介した。第2回の今回は、AVデビュー作発売直前の心境、そして、地元の知人や家族からの反応について聞いていく。(全2回の2回目/前編を読む)

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「AV堕ち」と言われても

――AV女優という職業を目指してみようと決めてからはどのように行動されたのでしょう?

新海咲(以下、新海) まあ、最初は一回話を聞いてみようか、となって。最初は事務所にメールを送ったんですよね。そうしたら、結構すぐに返事が来て。一度会ってみて、メーカーの面接に行くことになる、という感じですかね。

 私は5社くらいのメーカーさんを回りました。それぞれで、面接シートみたいなものを元に、プレイのNG項目であったり、水泳の実績であったりを聞かれて。あと、下着になってください。バストアップは脱いでください。みたいな感じで面接をしてもらいましたね。ただ、嫌な感じはなかったです。

 

――AV女優という道を選んで自ら行動されたんですね。ただ、他業種で功績を残してきた人がAV女優としてデビューした際に「AV堕ち」という言葉で非難されることもあると思います。そういった反応についてはどう思いますか?

新海 そうですね。「AV堕ち」とか「親がかわいそう」とか「あいつには無理やろ」とか「これからどうやって生きていくん?」みたいな。いろんな言葉を見聞きしたり、投げかけられたりします。