デビュー直前に届いた異性からのLINE
――周りの反応というと、どんなものがあったのでしょう?
新海 AVデビューする前に週刊誌でヌードグラビアデビューをしてたんですけど、その当時、私の現状を知っているけど、仲良くない地元の異性から「久しぶり~」ってLINEが来たりとか。すぐにパッと消していました! 別にストレートに聞いてくればいいじゃないですか。
あと、当時、グラビアデビューすることを伝えていなかった女友達から「どうなん?」と心配のLINEが来たりしたときにはちゃんと事実を伝えていました。でも、仲良かった子なのに、私には直接真偽を聞いてこずに、色んな子に「あいつグラビアに出たんやって!」と言いふらすだけの人もいたりして……。そういう面で人間関係を整理する機会になりましたね。
家族への告白
――ご家族の反応はどうだったのでしょうか?
新海 グラビアのときはまだ知らなくて、AV女優としてデビューするときに覚悟を持って初めて伝えました。最初は絶対に否定されるだろうなと思いながらも、これから絶対にバレると思ったから、そこはちゃんとしておこうと。
お母さんは「グラビアはいいけどAV女優としてはやめなさい」というリアクションでしたね。めっちゃ反対されました。もちろん、すぐに受け止めきれるものではないと思うから、今も心配をかけていると思っています。でも、決めたなら頑張るしかないから、という感じに思っていて、最初の話し合いから少し経った頃には「嫌になったらやめたらいいし」という言葉をかけてくれました。
お父さんは、絶対にいらない! っていうしょうもないものを買って家に帰ってきたり、「次の日も食べな~!」と大量に牛丼をテイクアウトしてきたりする人で、なんていうんだろう、ふざけるところがあって、個性的なんです。いつも笑わせてくれる人だったっていうんですかね。水泳についてもこれまで全く干渉してこなかった。成績が悪くても何を言ってくるでもない。良くても、「あ、おめでとう」くらい、みたいな。
そういうお父さんだったからか、真面目な相談事は、基本的にお母さんだけにしていたんです。でもAVに出るとなったときにはもちろん父にも伝えました。
――お父さんの反応はどうだったのでしょう?
新海 「いつまでも娘だからいつでも連絡しておいで」と声をかけてもらいました。長文のメッセージが送られてきたんですが、AVについて触れることはなく、私に寄り添ってくれたというか。
“父親らしい”言葉をかけてもらったのは、それが初めてなんじゃないかな。両親とも「家族のもとに戻ってきにくくなる」ことを心配してくれていて、「居場所はあるよ」と声をかけ続けてくれました。