子供から高齢者まで健康でいられる「リハビリ&ヘルスビレッジ」を作りたい

――セカンドキャリアについて後輩たちにアドバイスすることはありますか。

清水 実は現役時代ってなかなかセカンドキャリアを考える余裕がないんですよね。目の前の結果を追うことで精一杯。引退した途端、いきなり知らない世界に放り出され、自分の存在理由さえ見いだせなくなることもある。本当に不安しかない。

 僕は大学院で勉強することによって、少しずつ将来がフォーカスされてきた。だから再度勉強してみるのもいいかもしれませんね。

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 自分のキャリアを活かすなら、医療系の専門学校や大学で学び直すのもいいかもしれません。そして資格を取ったら、是非うちの会社に真っ先に来てほしいなあ(笑)。

 先日、後輩の加藤条治と話していたところ「僕も将来、清水さんのように後輩に背中を見せられるような仕事をしたいと思っている」と言われ、嬉しかったですね。

第32回全日本スプリントスピードスケート選手権での清水選手 ©文藝春秋

――今後はどのようなビジネスプランを持っていますか。

清水 大枠で考えているのは、企業としてのトータルヘルスコンシェルジュです。今は高齢者の健康支援やケガや手術後のリハビリに特化していますが、いずれは選挙の時に公約に掲げたように、札幌市を健康都市にしたい。そのためには子供から高齢者まで健康でいられる「リハビリ&ヘルスビレッジ」を作りたいんです。

 イメージしているのは五輪の選手村。病院や美容室、食堂など衣食住に関わるものが揃ってあり、街の住人は誰もが健康でいられる仕組みを作る。そしてアスリート出身のスタッフは、仕事の合間に子供たちにスポーツを教え、子供たちが世界で活躍しいずれ引退したら、街に戻って健康産業に携わりながら、また次世代の子供たちに関わっていく。そんなサスティナブルな健康都市を作りたい。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。