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「援助交際は、穴のレンタル」と少女は言った…累計1000万部「ケータイ小説の生みの親」がゼロ年代に支持されたわけ

ケータイ小説の生みの親・Yoshiさんインタビュー#2

2022/03/19

 2000年にiモードで発表した『Deep Love』が月間300万アクセスを叩き出し、書籍シリーズは累計300万部を突破。「ケータイ小説」という新しいカルチャーを生み出したYoshiさんは、まさに時代の寵児となった。

 現在57歳になったYoshiさんに、予備校講師から大ヒット作家になるまでの数奇な人生と、今の夢を聞いた。(全2回の2回目/最初から読む)

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――前回、30歳過ぎで破産したと話されていましたが、ケータイ小説を手掛ける前はどんな生活をされていたのでしょうか。

Yoshiさん(以降、Yoshi) 予備校に入ってNo.1講師としてそれなりに成功したので、24のときに1億円くらいのマンションを買ったんですね。

 その後、独立して事業をやるために脱サラしたわけですが、何をやるかもはっきりしていない状況ですから、ローンなんて払えない。じゃあちょうどいいからリセットしようと、破産しました。

Yoshiさん ©文藝春秋

――Yoshiさんにとって破産は「リセット」なんですね。

Yoshi 家財道具も全部捨てて、当時付き合っていた彼女とも別れました。

 予備校の先生をしてたと言いましたけど、僕は高卒なんです。高校を出てから2年間はバイトもせずただぼうっとしていました。なぜ何もしなかったかといったら、何をやりたいのか分からなかったから。その期間も自分にとってはリセットというか、白紙のような時代ですね。

 でも多くの人が、自己を確立する前に社会側に自分を寄せていくでしょう。僕からすると、それって終点の分からない電車に乗り込むような、すごく危なっかしい行為なんですけど、日本人の8割がそういう生き方をしてますよね。

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