唯一無二の女優経験を活かした作品づくりを
――そう考えると、先ほどおっしゃっていたとおり、女優のお仕事もすべていまの活動につながっているように思います。
志穂美 そうですよね。私は遅ればせながらお花をやらせてもらっていますけれど、小さなころから華道家として生きられている方とか、お花屋さんから花創作家になった方とかに比べると、当然キャリアとしてもスキルとしても、私は劣っています。
ただ女優をやっていた時代に身についたものを含めて表現できるのは、私しかいないと思っているんです。ほかの方と違った切り口で表現できるのではないか、と。たとえばパフォーマンスの動きには、私の女優人生が活かされると思いますから。
――最後に、志穂美さんがお花で作品を作られる際に、大切にされていることを教えていただけますか?
志穂美 人間も同じですが、お花は最も輝く時期が決まっているんです。一番輝いている期間って、短いんですよ。形はなくなっていくし、どんどん変化もしていく。その一番いい時期を飾るわけです。刹那の輝きですね。それをさまざまなものと組み合わせて、花の持つパワーをどう表現していくか、そしてそれを見ている方々に最大限伝わるように心がけて作品を作っています。
――やはり、志穂美さんのエネルギッシュな作品は、志穂美さんの人生そのものだと思います。作品を通して、元気を与えてくれますから。
志穂美 そういっていただけると、うれしいです。私は元気と力強さが取り柄で、かわいい人間ではありませんからね(笑)。とにかく、「ひまわりプロジェクト」もそうですが、花の持つパワーと美しさでみなさんにエネルギーを感じていただけるように、これからもがんばっていこうと思います。
志穂美悦子(しほみ・えつこ)
岡山県生まれ。72年、千葉真一が主催するジャパンアクションクラブ(JAC)に入り、日本随一のアクション女優として海外でも評価され、映画・テレビをはじめ数々の人気作品に出演する。87年、結婚を機に女優業を引退。現在は「花創作家」として活動。3月24日~30日に東京ドームシティで行われる『世界らん展2022 —花と緑の祭典—』に作品を出展する。
オフィシャルサイト https://shihomietsuko.com/
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