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「週に1~2人は女性のお客さんが来店されます」

 別の地方のアダルトショップに電話した際も、女性客が頻繁に訪れているという話を聞いた。

「最近、女性客が増えましたね。週に1~2人は女性のお客さんが来店されます。1人の方もいますし、女性2人で来られる方もいました。カップルのお客様は以前からもいましたが、女性1人もしくは女性のみのグループというのは、ここ1年から半年くらいの傾向ですね」

 今でも、アダルトショップの客層は9割が男性だ。しかし、皆無だった女性客が少しずつ訪れるようになってきている。実際、筆者も、都内店舗に行った際、女性1人の客を何度か見かけている。人気女性タレントが使っていた、という事実がアダルトグッズを手に取るハードルを下げているのかもしれない。

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アダルトショップへの足を加速させる“規制”

 通販ではなく店舗でアダルトグッズを購入するという事実も意外だった。実店舗に行くのは、時間も手間もかかる。女性が実店舗に向かう理由はなんだろうか……。そのひとつに大手通販サイトAmazonのアダルト商品への規制があるように筆者は考える。

 ここ数年、セクシーなパッケージはAmazonの商品紹介画面に掲載できなくなった。場合によってはURLが開けなくなることもある。基準は明確になっていないが、バストトップが露わになったイラストや、男性器を模したデザインなどは、そのまま掲載することが難しい。モザイクをかけたり、画像をトリミングしたりといった画像加工をするなど、手を尽くしたうえで各メーカーが掲載している。女性用商品でも、ディルドなどは、商品画像をそのまま掲載することは難しい。

 Amazon以上に、アダルトグッズを広く扱う一般通販サイトはないため、Amazonの規制は通販でアダルトグッズを購入する際の直接的な足枷になる。アダルト専用の通販サイトは多々あるものの、一般のサイトでアダルトグッズを扱うサイトは極めて少ない。ウーマナイザーなどの一部商品は、女性向け下着通販サイト等でも取り扱いはあるようだが、商品数は限られる。

 アダルトグッズは購入したいが、Amazonでは商品の情報が少ない。だからといって、アダルト専門サイトに個人情報を登録するのはハードルが高い……。そんな女性たちがアダルトショップに出向き店舗で買うという選択をしているのではないだろうか。