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キャラクターの名前「うまえもん」を命名?

――パッケージには、印象的な丸顔のキャラクターもあしらわれています。

川本 あのキャラクターは「うまえもん」という名前がついているんですが、実は名前はずっと謎に包まれていたんです。実際、2001年に私がうまい棒のイベントにお呼ばれすることがあって、そのときに当時のやおきんの広報担当者さんにキャラクターの名前を聞いたんですが、やっぱり“ない”という回答でした。

 ただ、ファンの間では某国民的人気アニメキャラに似ていると言われていたので、冗談半分で私が、“うまえもん”なんていうのはどうですかね? と伝えたところ、そのときは、いいんじゃないですかと笑ってはぐらかされたんです。それからしばらくして、うまい棒のぬいぐるみをUFOキャッチャーで取ったときに、タグに「うまえもん」と書いてあったんですよ。ですから私は勝手に自分が命名者だと思い込んでいます(笑)。

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令和の時代でもうまい棒を想い続ける気持ちとは…

――改めて「うまい棒」とは川本さんにとってどんな存在なのでしょうか?

川本 私は今45歳ですけど、子どもの頃から食べてきていますし、私の子どもも同じように食べてきました。1979年の発売開始なので、うちの親世代でも一度は食べたことがあったはずです。そう考えると、親子3代に渡って愛され続けているお菓子というのは、それだけで代えがたい価値があると思います。

 今は月日が経ったことで環境が変わり、昔ほど「うまい棒同盟」というサイトに時間がかけられなくなってきたのは、寂しいところです。世間もSNSの発達でさまざまな情報が日夜飛び交うようになり、もはや情報提供の面では私のサイトは力不足なのかもしれませんが、“うまい棒への愛情表現の一種”として、命ある限りはHPの更新を続けていこうと思います。

◆◆◆

 2013年にはうまい棒に関する書籍まで出された川本さん。曰く、これまでいろんな経験をさせてもらった恩返しの意味を込めて、HPを更新しているという。うまい棒があり続ける限り、そのそばには川本さんの“うまい棒道”もきっとあるはずだ。

(文=TND幽介〈A4studio〉)

INFORMATION

やおきん公認のファンサイト「うまい棒同盟」

http://www.kawamotto.com/