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いざ横浜、昭和41年創業「大衆そば」のローカルチェーン本店へ…ゆでたて生麺、サバ節が利いたつゆを“立ち食い”で

2022/03/29

 横浜は幕末の開港以来小麦・そばなどが多く輸入された。そのため製麺所が多く誕生し、大衆そばの古参店も多い。横浜の大衆立ち食いそば屋といえば「鈴一」「日栄軒」「川村屋」、そして、忘れていけないのが横浜のローカルチェーン店「相州そば」である。

創業昭和41年、自家製麺で提供

「相州そば」の創業は昭和41(1966)年。横浜市瀬谷区三ツ境にある株式会社なかや商事の経営で、その本店は関内駅から北へ5分ほど歩いた住吉町にある。

「相州そば本店」では三ツ境にある製麺工場から生麺を仕入れ、茹で立てのそばを提供している。

「相州そば本店」は関内駅から北へ5分ほど歩いた住吉町にある

 最近ではTVKテレビの人気番組「関内デビル」の喫茶店マスター(MC)をされている大場英治(菊谷宏樹)さんが足繁く通う店として、若い世代にも人気となっている。自分も本店に通うようになってからすでに30年以上経過している。とても馴染み深い店である。

2年ぶりに関内の本店を訪問

 急に春めいた2022年の春分の日を迎える週末、実に2年ぶりに訪問することにした。みなとみらい線の日本大通り駅から地上に出て5分ほど。横浜スタジアムがある横浜公園をみながら住吉町の入船通りに入る。すると1つめのブロックの角に「相州そば本店」がみえてくる。佇まいも昔と変わらない。しかも入店する前から、あたりにはそばつゆの香りが漂っている。

横浜スタジアムがある横浜公園から入船通りに入るとすぐ

 訪問はちょうど昼前。店には近所にお勤めの方や仕事途中の方がひっきりなしに入店している。相変わらず人気店のようだ。

 店は横長で椅子は一切ない。カウンターが厨房のスペースをぐるっと囲み、厨房の左側にはそばを茹でる大釜、右側には天ぷらなどの調理スペースがある。

 以前は大旦那さんが釜前に立ち店を切り盛りしていた。すごく愛嬌のある方で、常連さんとのやりとりも楽しかったのだが、数年前に亡くなられたそうだ。今は一緒に働いていた息子さんの小川和宏さんがその味を受け継いで店主を務めている。