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「江頭や出川君以前の、嫌われタレントの代表格が僕でした」ルー大柴(68)が語る、それでもキャラを変えられなかったワケ

ルー大柴さんインタビュー #2

2022/04/03
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 それで、関根さんと小堺君がいた浅井企画が「ルーちゃん、うちに入ろうよ」って。でも、その前に「おまえは入れない」って言われてたんだけどね(笑)。 

「こういうのがテレビをダメにするんだ!」萩本欽一との対面

ーー浅井企画といえば大将こと萩本欽一さんですが、ルーさんのことを認めていたのですか? 

ルー テレビで僕が出ているのを見て「こいつは嫌だ。こういうのがテレビをダメにするんだ」って怒ってたらしいの(笑)。でも、もう僕は浅井企画に入っちゃっていて、事務所の幹部たちも「ルーは、実はうちの所属でして」とは言えなくなっちゃっていて。それで小堺君と関根さんが、大将との顔合わせをする場を設けてくれて会うことになったんですよ。 

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 僕は二人にはっきり言いましたよ。「大将の間にうまく入ってくれよ」って。「大丈夫だって。うまくやるから、絶対に大丈夫だから」なんて言うもんだから安心してね。でも、大将がやってきたら、ふたりともモジモジしちゃって借りてきたネコみたいになってるの。 

 

 こりゃ、ダメだなと思って「ハ~イ、欽ちゃん! 見てるよ! いつも!」「俺がルー大柴だ~! カッ!」って立ち上がってハグしてね。「やめろ、ルー君。やめなさいって!」って、大将が必死になって僕を引き剥がそうとしてたけど、それで浅井企画入りの最終OKが出たんじゃないかな。まぁ、非常になし崩し的だけど。 

ーー『コサキン』や『カンコンキン』あたりまではマニア受けする存在でしたけど、30代半ば、『浅草橋ヤング洋品店』(テレビ東京、1992年4月14日~1996年3月」のMCを務めてお茶の間の人気者になりましたよね。 

ルー その前に『ますこっとたわー』って深夜番組の司会をやってたんですよ、TBSで。ローカルだったと思うんだけど。2部構成で、4時間ぐらいやってたのかな。それで放送が終わって帰ろうとしたら、当時のマネージャーが「ちょっとさ、ルーちゃんは知らないかもしれないけど。テリー伊藤さんって人が、話があるからって来てるんだけど」って言うの。 

 そしたら廊下にテリーさんがいて、「実はこういうのをやるんだけど、やってくれないか」って直でオファーされて。