1ページ目から読む
2/3ページ目
質問が気に入らず…
リチャードについての最初の記憶は、駆け出し時代のビーナスのインタビュー中、質問が気に入らず、割って入ってきたときの映像だった。
「この映画の話が来たとき、まず思い出したのは、そのことだ。当時は13歳か14歳だったビーナスのあの顔が忘れられなくてね。彼女はまるでライオンに守られているかのように、安心した、余裕の表情を浮かべていた。僕が娘を守ろうとしたとき、娘もあんな顔をしてくれたら、いいね」
そのシーンは本作にも出てくるが、スミスは撮影に入る前から、この脚本にすっかり魅了されていた。
「脚本の最初の10ページくらいまでに、鏡の前で実際にセリフを言ってみるかどうかでわかるんだよね。今作では頻繁にそれをやったので、読み終わるのに5日もかかってしまったよ。僕の父親は元軍人で、家族の絆、まじめに努力することを強調する人だった。だから、リチャードという人はすごくわかった。読んでいるうちにも、今すぐ撮影現場に入りたいという強い情熱に駆られたものだ」
エグゼクティブ・プロデューサーには、姉妹に加え、彼女らの姉イシャ・プライスも名を連ねる。残念ながらリチャード本人はかかわらなかったものの、彼女らや、彼女らの母からたっぷり情報を得ることができた。