2006年に来日し、「グラビア界の黒船」として一世を風靡したリア・ディゾンさん(35)。歌手としても注目を集め、2007年には『紅白歌合戦』に出場。テレビや雑誌、CM出演など、約2年の間に多岐にわたって活躍しました。
しかし、その活動の絶頂期とも言える2008年10月に突然、結婚・妊娠を発表。その後、テレビでリアさんの姿を見ることは徐々に減っていきました。あのとき、リアさんは一体何を思っていたのか――。現在はカリフォルニアで12歳の娘と暮らす彼女に、当時の舞台裏と、その後の“意外な生活”について聞きました。(全2回の2回目/前編から続く)
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――2008年10月、全国ツアーの最終日にリアさんは結婚・妊娠を発表されました。その際、「ポイしないでください」とファンの方に仰っていたのが印象的でしたが、あの言葉はどのような気持ちで出てきたものだったのでしょうか。
リア そうですね……。まず、当時のことを思い出して話すというのは、すごく不思議な感じです。というのも、自分でもあのときのことをはっきりと覚えているわけではなくて、遠くから別の自分を見ているような感覚なんです。
自分がその言葉を言った、ということは分かるんですが、あの時、どういう気持ちで口にしたのかまでは、リアルに覚えているわけではないんです。
「ポイしないでください」という表現を誰に教わったのかも、ちょっと覚えていなくて。とはいえ、あのとき、私がそういう風に感じていたのは確かだと思います。その後、実際には私のことをポイした方もいたと思いますが。……あ、今のは冗談ですよ(笑)。
「とても責任を感じていました」
――(笑)。ただ、突然の出来事だっただけに、お仕事の調整も大変だったのではないでしょうか。
リア まず、事務所に申し訳ないと思っていました。急な変化に対応しなきゃいけないですし、色々な仕事も振り分けていかなきゃいけない。そういった負担をかけてしまったので、とても責任を感じていました。
――そうした状況の中で、出産に向けた準備もしなくてはいけなかった。
リア 本当は、出産という出来事はハッピーなことのはずなのに、色々な意味でネガティブな反応が多かったのは確かです。もちろん、なぜそうなったのかは分かっているんですけど……。
ただ、母親になったこと自体は、とても素晴らしいことだと思っています。当時は夫との関係がうまくいっていなかったので、そこは辛かったですが、母親になれたことは自分の人生の中でも最大の、ベストな経験だと思っています。
――テレビを観ていた側としては、その後、徐々にリアさんの姿を見る機会が減ってしまったように感じます。あらかじめ、一定期間は休みをとろうと決めていたんでしょうか?