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勝敗を分けたポイントは?

 何が勝敗を分けたのか一人考えていたのですが、「経験」なのかな、と思いました。

 髙安の優勝争いをしてきた「経験」、大関として常に優勝を目指して試行錯誤してきた「経験」、優勝を逃した「経験」が終盤戦に髙安を苦しめたのかな……と思います。

 優勝争いの「経験」がない若隆景は、優勝決定戦に向かう姿が、怖いものは何もなく、逆に楽しみながら荒波の中に「大間のマグロ」を取りにいく漁師のような表情に見えた……のは私だけですかね?

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 攻防の最中も、「こうきたから、こうしてみよう」と、まるでディベートでもしているかのような若隆景。髙安も積み上げてきた「経験」と戦いながら、最後は本当によい相撲を見せてくれました。

 一番悔しいはずの髙安は、コメントもしたくないと思いますが、しっかり対応してくれていました。リモート取材が主流になっていて「負けたから取材は受けません」と断る力士が多い中、見本となる振る舞いをしていることに胸が熱くなりました。

 今場所はかつてない熱い戦いが繰り広げられ、大阪のお客様に喜んでいただけたのではないでしょうか。

優勝決定戦での若隆景(左)と髙安 ©時事通信社

 来場所は、大関を目指す若隆景に期待したいです。

 今場所もお疲れ様でした。ケッパリました!

安美錦引退相撲は5月29日に

 そろそろ、結びにしましょうか(汗)。

 この原稿の締め切りが迫る中、書かなければと思えば思うほどゆっくりしてしまうのはなぜでしょう?

「急がなければ!」と思えば思うほどゆったりした気持ちでウイスキー山崎を口に運んでしまうのはなぜなのか。

 これが(サザエさんの)「伊佐坂先生状態」なのでしょうか。

 原稿取り立てにノリスケが来ないか心配です。

 私はこの場所中に早稲田大学大学院スポーツ科学研究科を卒業することができました。先生はじめ、同期、ゼミの仲間、家族に支えられてやりきることができました。この経験をこれからの人生に活かせるよう、日々学んでいきたいと思います。

 最後に、安美錦引退相撲を5月29日(日)に執り行います。現在、開催の準備に全力で取り組んでいます。感謝の気持ちを届けられるよう沢山の方にご来場賜りたいと存じます。

 安美錦の最後の大銀杏姿を是非観に来てください。宜しくお願いいたします。

 今場所はこれまで。

「ツマガリのシュークリーム」を買って帰ります。

 へば!!(津軽弁でさようなら)