教育実習の最終日には号泣
――小さな子供たちを相手にしているだけあって、苦労したこともあったのでは?
つるの それはありますね、いっぱい。幼稚園の園児がみんなブワーって「つるの先生、こっちこっち!」って来るんですよ。「こっちで遊んで、こっちで遊んで」「いや、こっちだよ! つるの先生、先にこっちって言ったんだから」って取り合いになるんですよね。ちゃんと1人1人関わらなきゃいけないから無下にできないんですよ。どうすりゃいいんだろうなと思って(笑)。
でもそれも工夫で「よしわかった、先生今こっちで遊んでるからもうちょっとでそっち行くからそっちで待ってて」なんて言って。子育てもそうですけど、子供たちとの関わりは全部工夫ですね。とってもクリエイティブな仕事だと思います。
――1か月間の実習はとても貴重な経験になったんですね。実習が終わる時は寂しかったのでは?
つるの 最終日は「絶対に泣かない」と思っていたんですけど、園に行った瞬間に子供たちが「つるの先生、おはようございます」って言われて号泣して(笑)。保護者の皆さんに「つるの先生、早い早い早い」とか言われて。「まだ今日1日あるから」って。もう職員室に逃げ込んで大泣きしました。
子供たちと撮った集合写真は宝物ですし、実習が終わった後に子供たちから僕へのメッセージが書かれたサイン帳いただいたんですけど、それは部屋の一番見えるところに今でも飾ってあります。その子たちは卒園しちゃったんですけど、1日たりとも忘れたことがなかったですね。地元の幼稚園なので、ランドセルを背負っている姿をどこかで見るんだろうなーと思って楽しみです。
5歳の次男は“動くテキスト”
――つるのさんの次男・絢斗くんは5歳の幼稚園の年長さんですよね。短大で学んだことを自宅でも実践されたんですか?
つるの 本当にありがたかったんですよ、次男は動くテキストだから。学んだらそのまま実践できるんだもん、うちで(笑)。
例えばリモート授業で “模擬保育”っていう、お家で園児への指導案を書いて、誰もいないところで先生風にやる授業があるんですね。うちには本当の園児がいるから、指導案を書いて「今日は折り紙の時間ね」みたいな感じで、模擬保育ができたから本当に僕はツイていました(笑)。完璧な環境でしたね。
――短大で同級生の友人はできましたか?
つるの もちろん! 同級生はみんな友だちです。同級生は9割5分、女の子なんですけど、通信制なので年齢もお仕事も生活環境もみんなバラバラで。ママもいたし、若い子もいたし、毎日新鮮でした。だって僕なんか芸能界しかやってこなかったから。芸能界以外で普通の学生の友達ができるのは、本当に感慨深くて。
毎日学生証をつけて、みんなでくっちゃべって帰ったり、お弁当を屋上で一緒に食べたり……。普通のことなんですけど、そういう当たり前のことがとっても楽しかったですね。思い返すとちょっとじんわりします。