文春オンライン

2022/04/22

女性ドライバーの「モデルケース」に

――ドライバーの新規参入を促すうえでは、技術の育成環境も重要かと思われます。F1などではメーカーが育成プログラムを用意していたりと、早期から専門的な教育が行われていますが、ドリフトの場合にはどうなのでしょう?

下田 やっぱりレーシングドライバーの育成とは違って、ドリフトのスクールは自分で持っている車を持ち込んで技術を教わるっていう形なので、システム化されていないんですよ。ただ、小さな団体がやっているようなスクールは最近すごい増えています。それはとてもいいことだなと感じます。

 少し話はずれますが、Intelさんが私のサポーターとしてシミュレーターを使ったトレーニング設備を支援し始めてくれたんです。バーチャルの技術はどんどん向上しているので、これからはまた新しいトレーニングの形が出てきて、それがドライバーの技術育成に大きく貢献するようになっていくかもしれません。

競技車両には参戦をサポートする多くのスポンサーの名前が

――お話を伺っていると、ご自身のキャリアだけではなく、業界の今後について大きな関心を寄せているように見受けられます。やはり、ドリフト文化を後に伝えていきたい思いが強くあるのでしょうか?

下田 そうですね、ドリフトという素晴らしいエンターテイメントを残していきたいっていう気持ちは強いです。今年からD1グランプリの「NEXT 10 YEARS」というプロジェクトの広報部長に就任して、今後の10年間を見据えてドリフト競技の魅力を発信していくという立場になったことも大きいかもしれません。

 見る人にもっと楽しんでもらえるように、エンターテイメント性や競技環境の透明性を高めていく、ということに加えて、若手や女性ドライバーにもっとチャンスを与えようっていうプロジェクトですね。私自身、女性ドライバーとしてひとつのモデルケースになることで、どんどん後に続けるような環境を作っていきたいと思っています。

人気ファッションブランド「AZUL BY MOUSSY(アズールバイマウジー)」も下田紗弥加さんとのコラボプロモーションを展開する。多様な業界から注目を集めている証拠だ

――最後に、ご自身のキャリアとして、5年後、10年後にはどういったビジョンを描いていますか?

下田 いずれは海外に行きたいですね。海外は全然規模が違いますし、国柄としてもモータースポーツの受け入れ方もすごいんです。と同時に、ドリフトは日本発祥の競技ですし、私も日本人なので、日本でちゃんと実績も積んだうえで、日本人として恥じないような形でやっていきたいと思っています。ドリフトと一緒に、「日本ってこういう素晴らしい国なんだよ」っていうのも海外に伝えていきたいですね。

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