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「その日暮らしで『はい、1000円』みたいな」17歳で家出してホストになった男性は、なぜ自分の彼女に援助交際をさせたのか

『海をあげる』より

2022/05/11
note

 そんな思わなかったです。あんま好きじゃなかったんで、春菜のこと。

——そうなんだ。……んー、好きな子だったらやっぱり嫌なの?

 えー、どうなんすかね。僕、頭おかしいんで。いろいろと……。

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——セックスの価値って、みんな違うさ。

 はいはいはい。

——大事ーって思う人もいるし、そうじゃない人もいるし。

 それが仕事と思って割り切れるんだったら、別にいいと思います。そのほうが。俺はそこを割り切れると思ってるんで。だから、別に女の子が風俗しようが、別にキャバクラで働こうが、酒飲もうが何しようが、そこらあたり、もう仕事って区別してて、仕事のセックス、仕事じゃないセックスとはまた違うと思うんで、それをまた同じと思うんだったら………。

——自分のなかでは区別ができるって感じなのかな。……セックスの価値は低いのかな、和樹の場合は。

 いや、セックスは最高だと思いますよ。それはホストでも最後なので。

——客とする?

 僕は選ぶ。選んでるんで、お客さんを。いまはそんなないですけど、前はめっちゃ「お金使うかも」ってなったら、「とりあえず1発やっとこうかな」って。

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——好きなタイプは?

 僕のタイプは絶対ギャル系ですね。

——カラッとして楽しいの?

 細いのは好きじゃないです。一緒に歩くのは細いほうがいいですけど。

——ややこしい~(笑)。

 僕、めっちゃわがままっすよ(笑)。……僕、基本的にホストで来るお客さん、全員嫌いなんで。ホストに通う女は好きじゃない。女としてみてないです。