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《「アメトーーク!」で一躍ブレイク!》“iPhone詳しい芸人”かじがや卓哉が税理士資格を持ちながら芸人になったワケ

家電芸人・かじがや卓哉さんインタビュー#1

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挫けそうになりながら取った税理士資格

――そこから税理士資格を取るために7年も勉強されたんですね。

かじがや 本の中では「大体2年~3年ぐらいで合格する」って書いてあったんですけど、蓋を開けてみると7年で合格するのは一般的で、あとは合格できないから途中で諦めてしまう人が多かったですね。

――かじがやさんも途中で挫けそうになりませんでしたか?

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かじがや なりましたね。税理士試験は科目合格制で、最終的に5科目の試験に合格する必要があるのですが、僕は最初の1年目に2科目合格しまして。なので、残り3科目もすぐに合格するだろうなって思っていたんですけど、そのあと4年ぐらい不合格が続いて……。その時も「今年は無理だったけど、来年は大丈夫じゃないか」みたいな感じで勉強を続けていたんですけど。

 年齢的にも18歳~19歳の時は、周りの人もまだ学生なんですけど、そこから5年後の23歳~24歳ぐらいの年齢になってくると、みんな就職していて。そんななかで自分は勉強しかしていなくて、ちょっと辛い時期はありましたね。

 

―“芸人”と“税理士”の二足の草鞋

――そんななか、NSCに入ったと。税理士試験に合格する見込みがあったんですか。

かじがや そうですね。NSCに入ったのは、4科目を合格したタイミングでした。NSC在学中に最後の1科目を受験して合格したという感じですね。

――税理士試験を合格したにもかかわらず、芸人の道を進んだのはなぜでしょうか。

かじがや 自分の中で「税理士になりたい」というより、「お笑いをやりたい」という気持ちの方が強くて。税理士試験の合格は、あくまで選択肢の1つが増えただけという感覚でした。やっぱり芸人としては特徴があった方が引っ掛かりやすいというのはあったので、税理士ネタを取り入れたネタを作ったりしましたね。

 

――現在は税理士の仕事をしているのでしょうか。

かじがや 実は、税理士試験に合格しても実務経験を2年以上積むとか、いくつかの条件を満たさないと税理士になれないんですよ。いろんな先輩方に「税理士として仕事をした方が幅が広がる」とアドバイスをいただいたんですけど、当時の僕は税理士になるための実務経験が何もなくて。なので、そこから実務経験を積んで、今は自分の税理士事務所を開業して税理士として仕事もしています。

――“芸人”と“税理士”の二足の草鞋で活動されているんですね。仕事の割合はどれくらいでしょうか。

かじがや 物理的な仕事時間の割合でいうと難しいですけど、3(税理士):7(芸人)ぐらいですかね。自分の中では全部が本業だと思って取り組んでいます。

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