〈精神的に相当強くなったなぁと、我が子ながら感心しました〉
博志少年は1局目に勝利、2局目は同じ東京都代表の増田少年だった。秒読み勝負になり、最後は時間切れ負け。東京都予選決勝のリベンジをされたかたちになった。博志少年は、ひろパパさんが遠目に見てもはっきり分かるくらいショックを受けていたという。増田少年はそのまま勝ち続け、小4で高学年の部優勝という快挙。博志少年も、そこから踏ん張って3連勝しスイス式4-1で6位だった。
この年の高学年の部では、他にも3位に古森悠太五段(小6)、8位に冨田誠也四段(小6)、12位に佐々木大地七段(小6)、14位に出口若武六段(小6)、25位に井田明宏四段(小5)、27位に黒田尭之五段(小5)、44位に本田奎五段(小4)と後のプロ棋士が多数参加していた(スイス式で全員が5回指し、自分の勝ち数が多いほうが順位は上。対戦相手の勝数の点数合計で細かい順位が決まる)。
大会の様子については、
大会の最中、「もう指したくない。帰る」と泣き叫んでいた子がいて、みな相当なプレッシャーの中で指しているのだなぁと改めて実感しました。
その話を息子にすると、「自分も叫びたい!」(爆)と、切れ負けで勝負を落としてしまった自身の心境を素直に語っていました。(笑)
(2007年8月6日 大会後記より)
ひろパパさんはブログのコメント欄でのやりとりで、増田戦敗戦の後の我が子のことを〈そこから踏ん張って苦しい将棋を3連勝し、きっちり4勝1敗にしたのは、精神的に相当強くなったなぁと、我が子ながら感心しました〉と褒めている。
大会後の宿泊は美観地区近くの倉敷アイビースクエアホテル。レンガの美しい建物が特徴の倉敷王将戦参加者にも人気のホテルだ。
翌日は、義父の車で岡山観光へ。
午前中は、瀬戸大橋の絶景を望む鷲羽山の展望台(倉敷市内)に行き、そこから再び岡山市内に戻って、県立美術館→後楽園→岡山城と移動。
名残惜しい旅行でしたが、夕方の新幹線で、東京への帰路に着きました。
久しぶりの家族旅行を十分に楽しむことができました。
(2007年8月6日 大会後記より)
前回と前々回、倉敷王将戦はコロナ禍で中止や1月への延期開催が続いてきた。今年の全国大会は従来の夏休み開催に戻り8月6日に倉敷市芸文館で。その都道府県予選は、4~6月ごろに各地で行われる。
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