それでも、ジャニーズのコンサートでメンバー同士で顔を近づけたりするシーンは見せ場のひとつで、会場もそれなりに盛り上がっています。
「でもあれって、ほとんど条件反射みたいなものだと思うんですよ。『キャー』って歓声をあげてはいても、マジでときめいてるとは限らない。もちろん本心から叫んでる人もいるんでしょうけど、そんなに単純じゃないっていうか。あの歓声を聞いてすべてのファンが喜んでると思われてるなら私はほんと癪。推しが自然に見せる感情の中にある何かを、こっちが勝手に“嗅ぎ取る”のがいいんです」(Bさん・30代)
Bさんは「やらされてるのかな?」という考えがよぎるサービスBLほど萎えるものはないと言います。なのでドラマよりも「RIDE ON TIME」のようなドキュメンタリーや、YouTubeで垣間見られるふとしたやりとりに“嗅ぎがい”を感じるそうです。
自分用のBLを自給自足する人も
では自身でもジャニーズをテーマにしたBL二次創作を行っているファンは、ジャニーズ公式がBLに接近していることをどう捉えているのでしょう。
「宮玉の『BE LOVE』のように“ヲタクもすなるBLというものを公式もしてみんとてするなり”といった遊び心のあるスタンスは楽しく思いました。ただドラマや映画の中には、『違う!』と腹が立つものも正直あります。なので私は、ドラマや映画には心を預けすぎず、自分にフィットする同人小説を勝手に書こうという気持ちです。自分の好きな子がみんなに愛される『あいつもあいつもお前を狙ってる!』的な設定が多いので、他の子のファンから怒られたりすることもありますが、自分にフィットするBLは自給自足するのが一番です」(Cさん・20代)
一方、まったく違った視点から「ジャニーズのBL作品参加、歓迎です」という方もいます。
「極端かもしれませんが、私は自担にはいっそ同性愛者であってほしいと思っています。そうであれば、永遠に曇らない水晶玉を私は手にできるから。
正直、共演者でもスタッフでも、自分と同じ女性が自担の傍にいるとなんとなく面白くないんです。でも自担の恋愛対象が男性なら、私は最初から恋人になる資格がない。私だけじゃなくて、他の女性も彼に選ばれることがなければ、嫉妬したり辛い気持ちになることから自由になって、すごくのびのびと彼を眺められると思うんです」(Dさん・30代)