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本当にあったパチンコ店の“ヤバい景品サービス”…カブトムシやカメレオンを持ち帰り、ホールで結婚式を挙げるカップルも!?

2022/06/03

genre : ライフ, 娯楽, 社会

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集客のためのアッと驚く変り種“サービス”も…

 さて、ここまで話題性があった一般景品をご紹介しましたが、集客方法の一つとして「変り種サービス」も忘れてはならないでしょう。パチンコは営業も機械も法律で様々なことが決められているものの、比較的緩かった一昔前には驚くようなお店も少なくなかったのです。

 まず取り上げたいのは、椅子の代わりに畳に座って打つ「お座敷パチンコ」。

都内にあった「奥座敷」は純和風ホール

 写真は1977年頃、都内にオープンした「奥座敷」というホールのイメージ。椅子の代わりに畳が敷かれ、正座やあぐらでパチンコを打つことができるようになっていました。

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 こうしたサービスは1962年に香川県内のパチンコ店が始めたという説が濃厚で、日本茶がふるまわれたりしたそうです。以降、全国各地で採用するお店が増え、中には台と畳の間にすき間があって足を入れられる「掘りごたつ式」も登場しています。

1978年、埼玉にあった掘りごたつコーナー

 ちなみに1996年都内で新規オープンするホールがお座敷コーナーを作ろうとしましたが、消防条例に引っかかってお蔵入りしたこともあり、その辺りからほとんど存在が確認されなくなっているのが残念です。

女性しか入れない専用ホール

 最初に紹介した一般景品と同じく、パチンコ業界では健全なイメージ作りのために女性ファンを増やそう! という動きも、古くから見られました。

 その一つとして、1960年代後半頃から登場したのが「女性専用ホール」です。

開店を待ち切れない女性たちが次々来店

 写真は1986年高知県にオープンした「レディースハマコー」という女性専用ホールの様子ですが、開店前からかなり多くが詰めかけスタンバイしていました。

女性で満員の店内。景品も女性向けだった

 いざ開始すると、女性の熱気がムンムンです(笑)。

 この他、業界では女性専用コーナーや女性優先オープン、女性専用台などあの手この手で誘致に努めて来ましたが、現在は性差別の観点や女性へのメリットが少ないなど様々な理由で、絶滅状態になっています。

 なお写真のホールは割とすぐに女性専用を止め、経営会社も2018年に破産してしまいました。