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総菜系のなかでも、特に汁物は難易度が高い

──地域の特徴ある素材を使用した「ご当地ランチパック」も、いつも話題になりますよね。SNSなどで「沖縄県ではランチパックが売っていない」という投稿をよく見ますが、沖縄県のご当地商品はあるんですか?

保田 山崎製パンの販売エリアに沖縄県は入っていませんが、沖縄県の素材は魅力があるものが多く、全国販売の商品で使用することも多いです。5月の新商品のひとつが、沖縄ご当地ランチパック「塩バニラクリーム&塩バニラホイップ」です。

 沖縄県産黒糖の黒糖蜜とクリームを練り込んだパンに宮古島産の塩入り塩バニラクリームと塩バニラホイップをサンドしました。沖縄の素材を使用したランチパックはこれまでにも何度か発売していて、いつもご好評をいただいています。

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──スイーツ系よりも総菜系のほうが人気だと伺いましたが、総菜系のほうが、サンドする技術の難易度が高いのでは?

保田 サンドする具材によりますよ。でも、総菜系のなかでもとくに汁物は難しいですね。

ネーミングは開発担当者のセンスやご当地の素材による

──汁物といえば、過去に家系ラーメンの総本山・吉村家とコラボした「家系 豚骨醤油ラーメン風」ランチパックもTwitterで話題になっていました。どういう基準でコラボが決まるんですか?

保田 当たり前ですけど、おいしくて、お客さまに喜んでいただけるかどうか、というのがコラボの判断基準です。当社としても、あまりにも出荷量が見込めない商品を販売するわけにはいきませんからね。

 ただ、過去にはキャリア教育の一環として、高校の授業のなかでネーミングやパッケージデザインを高校生と一緒に考えたり、大学生との共同開発で新商品を販売したりというコラボ事例もあります。

──ネーミングは、商品によって長さや表記がバラバラですよね。2種類の素材を表現するのにも「と」があったり「&」があったりと統一されていませんが、何かルールはあるのですか?

保田 「と」が真ん中に入っている商品は、2組のパンに、それぞれ別の具材がサンドされていて、「&」がついた商品は、2種類以上の具材が一緒にサンドされた同じパンが2組入っている、というルールがあります。あとは、開発担当者のセンスやご当地の素材によっても変わってきますが、私が開発に関わる商品は、だいたい短くてひらがなが多い傾向にあります。