自分の体形がその作業に合ってないにもかかわらず、生きるためにせざるを得んかった。
もっと自分の身体に合うた仕事をすればよかったんだけど、微々たる金をもらいたいがために、自分の体形に全く合わない仕事をしてた(肉体労働ではない警備員の日雇いもある)。それが一番しんどかった。
「ハンマー持ってこい!」頭ごなしに命令口調
偉そうに言わん職人さんとか、元請けというか上の会社の人でも、いい人と当たったら、まあしんどくても一応楽しくできる。
人間関係でいい人と出会えれば、楽しいというか「頑張ってよかったな」っていうのはある。でも、職人って結構口悪かったりしたから、偉そうにされたりもした。
作業してて、口癖でちょっと偉そうな言い方する人は、「こういう人なんやな」ってわかるから、そういう言い方は全然ええんやけど、自分の会社の人間でも、よその会社でもそやけど、普通に言うたらええところを、かっこつけたいんか分からんけど、なんかちょっと偉そうに言う。
職人が、足場の5階とか6階から、偉そうに、
「ハンマー持ってこい!」
って、下におる俺に言うて、わざわざ地上から5階とか6階とかまで上がって渡す。
自分で最初っから用意しとったらいいのに、なんか忘れたんかなんか知らんけど、地上におる人間に向かって、偉そうな言い方しとった。
嘘でもいいから、「悪いけどちょっとそれ持ってきてや」ぐらいやったら、「ああ、分かりました」言うて行くけど、頭ごなしに、なんか命令みたいな感じやった。
会社にバレずに逃げるために
明らかに見下したような言い方をされたって分かると、「しんどい思いして我慢してるのに、なんで頭ごなしに言われなあかんねん。別に一生この仕事で食うつもりでやってるわけじゃないから、そんなん言うんやったら、別にこっちは逃げたるわ」と。
逃げんのんあかんねんけど、現場から逃げることもあるし、会社(飯場)帰って、行かないかん」とか思って、もうイヤになって、その会社の寮から逃げることもある。
逃げる時は着の身着のままで逃げる。現場に、弁当とか仕事着とか持って行くけど、それも置いて、自分の身体一つで逃げる。荷物をちょっとうまいこと持って逃げたこともあったかな。
見つかって、 「お前逃げるんか?」とか、ああだこうだ言われるのがイヤやったから、会社にバレずに逃げるためにはもう身体一つで逃げる。