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「私、ここにいてもいいのかな……?」

市川 周りがどう、ではなくて、自分自身のダメさに苛立って、メンタルが落ちちゃったときがありました。「なんでこんなこともできないの……」みたいに、自分を責めてしまって。

 収録で役を与えられても、オンエアをしてもらえなかったり、ライブもメンバー選抜制だったんですが、そのメンバーに選んでもらえなかったり。「私、ここにいてもいいのかな……?」って思っちゃったり。

 何百人も応募するオーディションで選んでもらってせっかく入ったのに、「自分じゃなくて他の子が入ったほうが良かったんじゃないのかな……」という思いもありましたね。

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――成果が出ないと感じられながらも活動を続け、今では30人近いメンバーを率いるリーダーに選ばれました。

市川 リーダーに選ばれたときも、自分自身のことを役たたずだと苛立っていた時期です。そのタイミングで、ライブでリーダー発表があって。

「なんで私がリーダーなんだろう!?」みたいな気持ちでしたよ。総合演出のマッコイさんにも、他のメンバーにも「なんでだろう? なんでだろう?」ってすごいいっぱい聞いていました。でも、なんだろう……。自分がこれまで無意識にしてきたことが、結果的にリーダーとして求められていたことだったのかな? っていうのがみんなと話しているうちにわかってきたんですよ。

 

 最初は「私なんかがリーダーになるなんて……」と思っていたんですが、「リーダーになったからといって変わらなくていいんだ」みたいな。これまでやってきたことをこれまで通りやっていこうと。そこから、「私もここにいていいんだ」と思えるようになりました。

 私って、自分のためには頑張れないんですよね。でも、誰かのためには全力が出せるんです。なので、リーダーっていう役職をもらって、チームのため、メンバーのため、お客さんのために頑張るっていう目標が定まったので、今はすごいやりがいを感じています。どんなことでも頑張れるし、我慢できる。

――体力的にも精神的にもしんどいなかで頑張り続けて、結果的に自分自身の居場所を見つけられたわけですね。女優デビュー、そして恵比寿マスカッツ加入と、長く表舞台で活躍されてきた市川さんですが、これまでの仕事を振り返って一番印象に残っていることはなんでしょう?