定番ツッコミ「スペシウム光線はよ」へのアンサー
第7位 「電光石火作戦」(『ウルトラマン』第9話)
『シン・ウルトラマン』でウルトラマンが2番目に戦ったウラン怪獣ガボラの登場作品。ガボラはウランを食べるという設定で、『シン・ウルトラマン』では必殺技のスペシウム光線で倒せない。そのため、宇宙に持ち去るという展開になる。
「ガボラは有名な怪獣ではないので、予告で登場することが分かった時は『え? ガボラが出るの?』と驚きました。実際観てみると、ウルトラマンシリーズの定番突っ込みどころである『何でウルトラマンは最初からスペシウム光線で倒さないの?』に対する答えを用意できているのが面白かったですね。『確かにウランを食べている怪獣を爆破したら大変だよね』と」
このガボラを宇宙に持ち去るシーンでは、他の特撮作品へのオマージュもあるのではないかと切通さんは指摘する。
「ガボラを持ち上げるシーンは『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』(1965年)でバラゴンを持ち上げる姿にも似ています。バラゴンはガボラの改造でスーツアクターも同じなので、そこも重なりました」
第6位 「ゴメスを倒せ!」(『ウルトラQ』第1話)
初代ウルトラマンの前身である特撮TVシリーズ。この第1話に登場する怪獣ゴメスは映画の冒頭で人類が最初に遭遇した怪獣として紹介される。
「記念すべきウルトラシリーズの第1話です。ウルトラマンのようなヒーローは登場しませんが、怪獣にSF的な発想を取り入れた設定が後継のシリーズに大きな影響を与えています。ウルトラマンを語る上では欠かせない一作です。ちなみに、初代ウルトラマンではゴジラのスーツを改造してゴメスのスーツにしていたのですが、今作でも『シン・ゴジラ』のCGを流用してゴメスのCGにしているようです」
第5位「科特隊出撃せよ」(『ウルトラマン』第3話)
映画ではウルトラマンと最初に戦う怪獣ネロンガが登場するエピソード。初代ウルトラマンは第2話、第3話、第5話を最初に撮影していたという逸話がある。この最初に撮影された3エピソードで怪獣とウルトラマンが本格的な格闘をするのはネロンガが登場する第3話だけ。ネロンガはウルトラマンと最初にアクションシーンを撮影した記念すべき怪獣でもある。
「ネロンガが透明になるという設定は原典そのままでしたが、生態としてしっかり理由付けがされていて、いいアレンジでしたね。しかも今回は格闘をやらないという逆転の構図におどろきました」