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桐谷美玲「コメディ要素いっぱいですが私のキャラは強烈でした(笑)」

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《政界サラブレッドvs.東大ミスコン女王 選挙公報に載らない2人の愛憎プロフィール》

 文春砲的には、そんな見出しで狙いたくなる選挙戦がある。映画『リベンジgirl』は、政治家志望の彼氏にフラれたヒロインの宝石(たからいし)美輝が、その元カレにリベンジするため、女性初の総理大臣を目指すラブストーリー。

 主役の美輝を演じるのが桐谷美玲さんだ。

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「選挙のお話ですが、堅苦しくない、コメディ要素がたくさんの爽快な物語になっています。ただ、ちょっと大変だったのは、私が演じる美輝のキャラクターがかなり強烈だったことです(笑)」

 東大に通う才媛で女性ファッション誌の人気読者モデル。ところがミスキャンパスのグランプリに選ばれても「当然です」と涼しい顔。美輝は、超ハイスペックだが、性格は猛烈にイタイ女なのだ。

「このキャラが高飛車で濃いほど成長する姿も際立つと思うので、普段の自分にはないものを出していきました。私はひっそりと、できるだけ家の中でゆっくりしていたいタイプ。共感しづらい役だったのですが、その美輝が、ある男性との出会いをきっかけに、かわいらしさや愛おしさを身につけていくんです」

 その男性とは、政治塾のスタッフにして政治家の元秘書。無愛想ながら政治への思いは熱く、コーチのような厳しさで素人の美輝を指導する。

 本作が先の総選挙を彷彿とさせるのは乱立する政党の数だ。美輝は公認を得るためガムシャラに奔走するのだが、ここにちょっとした見所が。

「短いシーンなんですけど、各政党の代表には“あれ!?”という役者さんに出ていただいていて面白いですよ。美輝が各党の主張に合わせた衣装で必死にアピールする場面があるのですが、限られた撮影時間での衣装替えは、もうホントに大変でした(笑)」

©2017『リベンジgirl』製作委員会

 この場面を含め、ドレスから政治家がまとうスーツにトレーニングウェアまで、なんと47パターンもの衣装があったというから、とにかく次々に変わる桐谷さんのファッションにも注目だ。

 他にも、予期せぬ“ニアミス”があったとか。

「撮影の時期が10月の総選挙と重なったため、私が街頭演説のシーンを撮った近くで、その数時間後に小池百合子さんが演説をしたようです。私の演説を本物の候補者のものと間違えたり、幟(のぼり)が並ぶ選挙事務所や選挙カーを見て『どこの政党?』とSNS上で話題になることもありました。ちょっと不思議な経験でした」

 選挙も恋も、「まさか」の連続。どちらの結果からも目が離せないラブストーリーだ。

 ――ところで、桐谷さんも次の次くらいの選挙でバッジを狙ってみては?

「それは、絶対にありません(笑)」

きりたにみれい/1989年千葉県生まれ。2006年映画『春の居場所』でデビュー後、映画やドラマ、CMと幅広く活躍。また2012年からは、『NEWS ZERO』(日本テレビ系)でニュースやトレンド情報を紹介する火曜日担当キャスターとして現場取材も行っている。趣味はサッカー観戦。

INFORMATION

『リベンジgirl』
12月23日(土・祝)より全国ロードショー
http://www.revengegirl-movie.jp/

桐谷美玲「コメディ要素いっぱいですが私のキャラは強烈でした(笑)」<br />

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