文春オンライン
「30を過ぎてからは手をあげることはやめました」春高バレーで5回優勝した名監督が引退目前で語る40年間で“変わったこと”と“申し訳なさ”

「30を過ぎてからは手をあげることはやめました」春高バレーで5回優勝した名監督が引退目前で語る40年間で“変わったこと”と“申し訳なさ”

#3

2022/06/25
note

後継者に打診したのは10年前

 退任まであと9カ月と迫ったが、後任は「自分の中では10年前から決まっていた」という。盛岡誠桜高校(旧盛岡女子高校)で2000年から指導していた伊藤崇博氏である。

「盛岡誠桜高校の監督だった伊藤崇博さんに次の監督を初めてお願いしたのが10年前。ただご家族のこともありますし岩手県のバレー界などの要職にも就いていました。準備期間を経て5年前に承諾してもらい、2020年からコーチとして一緒にやってきました。彼なら安心して任せられます。まあでも今は目の前のチームがあるので、終わりを考える余裕はないですね。冬が近づいてきたら全然違う心境になるかもしれませんけどね(笑)」

2023年の3月で40年の監督生活にピリオドを打つ小川氏 選手たちは「花道を飾りたい」と語る ©積紫乃

 小川にとって最後となる今シーズン、下北沢成徳は5月の東京都春季大会、6月の関東大会のどちらも優勝を飾った。

ADVERTISEMENT

 来年1月の春高バレーをもって小川の指導者生活はピリオドを迎えるが、彼が女子バレー界に残した功績は決して褪せることはないだろう。

「30を過ぎてからは手をあげることはやめました」春高バレーで5回優勝した名監督が引退目前で語る40年間で“変わったこと”と“申し訳なさ”

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー