14軒目:東京(殺人)
築30年、2階建一軒家
5DKK
家賃8万円
弟が兄を殺害し、その後自害した家。玄関とリビングには血痕が残っている。
【実際に起きた現象】
・今のところなし
こうして見ると、明らかに不可解な現象というのは数軒でしか起きていない。それ以外だと、物理的要因や思い込み、あるいは偶然の重なりであることが多いように思う。
しかし、だとしても何らかの現象をこれだけ挙げることができてしまうのは、そこが「いわくつき」の部屋であることを認識して住んでいるからである。
人がそこで死んでいるから、何かが起こるに決まっている……「家鳴りが鳴った! これはラップ現象だ」「体調が悪い! これは霊に取り憑かれているからだ」「インターネットが繋がらない! これは霊に邪魔をされているからだ」などなど……。
きっと、何のいわくもない部屋なら、ラップ音が鳴ろうが体調を崩そうが、部屋のせいにはしないはず。人がそこで死んでいるから、わざわざ他愛もないことを心霊現象と結びつけてしまうのである。
ただ同時に、過剰な「気のせい」だけでは説明できないこともある、ということもご理解いただきたい。
自分の部屋で起きる“何か”に注意を向ける
さて、今回もっとも言いたかったことは、事故物件だから“何か”が起きるわけではないのではないか、ということだ(起きやすい可能性はあるのかもしれないが)。むしろ、何もいわくのない部屋だと思っているからこそ、まだ気づけていない現象も存在するかもしれない。
私の部屋は事故物件ではないから、僕の家は大島てる(事故物件公示サイト)に載っていないから大丈夫、とお思いの方はたくさんいらっしゃるだろう。しかし、大丈夫だと思っているからスルーされてしまっている不思議な現象も、もしかしたらあるのではないか。
もし幽霊が本当に存在して、何らかのアピールをしているのであれば、その存在に気づかれないことはきっと寂しいことだろう。たまには事故物件以外でも、自分の部屋で起きる“何か”に注意を向けてみるのもいいのではないだろうか。
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