事故物件に住み始めて今年で10年になる。
現在14軒目の物件を借りているところだが、10年経って気づいたことがある。それは、事故物件だからと言って必ずしも心霊現象が起きるわけではないということ。
そもそも人が死んだ場所なんて、人類誕生以来あらゆる土地がそれにあたる。
ではなぜ事故物件はこんなにも忌み嫌われ、心霊現象と結びつけられてしまうのか。そして心霊現象とはいったい何なのか。今まで住んできた物件とそこで起きた現象を照らし合わせて検証してみたいと思う。(全2回の1回目/後編に続く)
1軒目:大阪(殺人)
築20年、10階建マンション
1R 10帖
家賃4万5000円(元々は7万円前後)
元々幽霊が出ると有名なマンションで、さらに建物内で殺人事件も発生したため、マンション全体の家賃が下がっている。
【実際に起きた現象】
・動画撮影すると丸い発光体(オーブ)が映り込む
・家鳴り(ラップ音)が頻繁に聞こえる
・入居の1週間後、マンション前でひき逃げに遭う
・背中が重く感じる
・廊下で見た人影がどこかに消える
・浴室の鏡に文字が浮かび上がる
・オーブに「いってきます」と声をかけると動きが変わった……など
動画に映り込んだオーブは、ホコリである可能性は否めない。ただ、一度だけだが、呼びかけるとその動きが変わったのは理由がわからない。
また、マンション前で車に轢かれたのが、大量のオーブとタオル状のオーブを撮影してすぐの出来事だったのが、偶然にしては気味が悪い。さらに、引っ越しを手伝ってくれた後輩二人が、同時期に別々の場所で同じように車に轢かれたのもタイミングが絶妙過ぎた。