美奈代の「み」の字はみんなの「み」――。おニャン子クラブ・会員番号29番だった渡辺美奈代さん(52)。渡辺さんは、おニャン子クラブのオーディションの合格を機に愛知から上京。『夕やけニャンニャン』に出演するやいなや、世界が一変していきます。おニャン子クラブが一世を風靡する中、渡辺さんが見た世界とは――。(全3回の1回目。#2、#3を読む)
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17時って部活の時間じゃないの?
――芸能界に入った経緯について教えてください。
渡辺:おニャン子クラブのオーディションに受かって、芸能界に入ることになりました。三宅裕司さんが担当していたラジオ(ニッポン放送『ヤングパラダイス』)の連動企画でオーディションがあって、そこに合格してメンバーになったんです。
――1985年11月に渡辺さんがおニャン子クラブに加入。愛知から東京に上京されたんですよね。
渡辺:おニャン子クラブのオーディションを受けた翌月には上京しました。愛知の高校から、堀越学園に入りました。東京に来て早々におニャン子クラブの写真撮影でハワイにも行ったし、急激に自分の生活が変わりましたね。
おニャン子クラブを全く知らずにグループに加入
――『夕やけニャンニャン』が1985年4月にスタート。7月には『セーラー服を脱がさないで』がヒットして、大きな話題となりました。渡辺さんが加入したのは1985年11月ですが、既に盛り上がっている番組、グループに入ることに対してどう思いましたか?
渡辺:盛り上がってた……と思うんですけど、私自身は番組を観たことがなかったんです。
だって17時って(関東では『夕やけニャンニャン』は17時からスタート)みんな部活したり、遊んだりしてる時間じゃないですか。それに番組のターゲットは男の子ということもあって、おニャン子クラブも全く知らなくて、入ってからびっくりしました。「あぁ、こんなにすごいグループだったんだ」って。