――志村さんのバカ殿といえば、周りの女性はお歯黒をしますよね。
渡辺:お歯黒したり、顔にペイントしたりね。志村さんが直々にやってくれるんですよ。私も方法は分からないですし…(笑)。
みんな同じお歯黒をしていて吹っ切れた
――「おニャン子」から「お歯黒」まで振り幅がありますが、はじめに「お歯黒するぞ」ってスタッフさんに言われたときはどうでしたか?
渡辺:ちょっと泣いた(笑)。ほんとにやるのかなって。アイドルとして、今まで可愛いミニスカートを穿いたり、フリフリのレースの衣装を着てたんだけれど…って(笑)。
でも、現場の雰囲気がすごく良かったんです。お歯黒をしたり、目の周りを真っ黒に塗っても、「恥ずかしいことじゃないよ」という空気になっていて。私より先に番組に出ていた女性タレントさんたちも、みんな楽しそうだったし、照れてる人もいませんでした。逆にモジモジしてる方が恥ずかしい、って思えちゃうような空気でしたね。
それに、何より尊敬する志村さんが直々にみんなの顔を描いている姿を見て、もちろん自分もしてもらって。それで何となく吹っ切れた部分はあります。横を見ても、みんな同じお歯黒にしていますし(笑)。
――前を見てもお歯黒、横を見てもお歯黒だと。
渡辺:むしろ「お歯黒して可愛い!」みたいな感じです(笑)。人を笑わせる方法は何も学んでないけど、志村さんも「何も考えなくていい」「自然にやってくれればいい」って言ってくださって。じゃあ、自分でもチャレンジしてみようかなって思い始めました。
――数々のコントに出る中で、印象に残っているコントはありますか?
渡辺:すごくショックだったのが、「ゴミ箱から高級なお寿司を拾って食べる」っていうコントがあったんです。さすがに戸惑いましたね。ちょっとこれ、どうしたらいいんだろう…みたいな。スタッフさんも可哀そうだからって、本当に高級なお寿司を入れてくれたんですけど。でも、やっぱり普段しないことなので辛かったです。