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「大人が外でおもらしする話って、本当に盛り上がる」有毒魚バラムツまで食べた「野食ハンター・茸本朗」のスゴい生き様

「大人が外でおもらしする話って、本当に盛り上がる」有毒魚バラムツまで食べた「野食ハンター・茸本朗」のスゴい生き様

野食家・茸本朗とは何者か? #1

note

 自称「プロの拾い食いマン」、著書は『野食のススメ 東京自給自足生活』。「野食家」としてさまざまなメディアで情報発信している茸本朗(たけもと・あきら)さんとは、一体何者なのだろうか。彼が「野食」を追いかけるワケは?(全3回の1回目/#2#3を読む)

有毒魚、深海ザメ、ミドリガメなど何でも食べてしまう茸本朗さん。彼はなぜ野食家になったのか?

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会社員の7倍稼ぐことも「野食家の仕事」とは

――茸本さんは現在、世の中の枠組み内では「フリーランス」「自営業」となりますが、「野食家の仕事」とはどのようなものか。なかなか想像がつきません。

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茸本朗さん(以下、茸本) 僕の場合はまず定期的な収入源のひとつに、本名(※茸本朗はペンネーム)で執筆している釣りメディアの記事があります。そのほか、「野食家」としてTVなどのメディアに出演したり番組の製作に携わったり、漫画原作などの仕事もありますね。

 さらに野食ブログやYouTubeからの広告収入も。最近は動画のほうに力を入れていて、週に3本アップするようにしているので、YOUTUBEの収入が会社員の平均月収の約6~7倍くらいになることもあります。

――茸本さんが2012年に開設されたブログ「野食ハンマープライス」には、小学生の頃から既に、野外で自ら食べものをとってくるのが好きだったとありますね。年季の入り方が、すごい。

茸本 野食にハマったきっかけは親がキノコ図鑑を買ってくれたことですが、なぜキノコだったのかは親も当時のことをよく覚えていないみたいで「なんかお前が興味持ってたから」みたいなことを言ってます。自分自身も記憶があいまいで、その辺の詳細は未だに謎です。

 そこから10歳の時に東京から地方へ引っ越したので、海も川も山も身近になり、野食にもってこいの環境になりました。以来20年弱にわたって、山菜やキノコ、魚、そのほかの生き物を捕っては食べ続けています。

――ブログや動画で、野食活動を発信するようになったきっかけは?

茸本さんのYouTubeには深海ザメを捕獲して食べる動画も(画像:本人提供)

茸本 実は僕「デイリーポータルZ」のライターになりたかったんですよ。そのころ既にデイリーポータルZにライターの玉置豊さんとかがいて、捕って食べる系の面白い記事があったので、自分も野食記事が書きたい!と思って。

 そして調べると、執筆ライターの応募条件が「自分のホームページを持っていること」だった。そんな動機から、記事のストックもかねてホームページを作ったのがきっかけです。でも結局、採用されませんでしたが(笑)。

 そのころは、大学卒業後に勤めたワインの輸入会社を辞め、塾講師のアルバイトをしながらこの先どんな仕事をするかと悶々と悩んでいた時期でした。しかしそのころは野食で生計を立てようというまでの気持ちはなかったので、その後は出版社に再就職しています。