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「学校から妻に連絡が入ったので、この指導のことは知っていました。サトシとも話をしたようです。妻は、そのX先生とは授業参観で会っています。保護者がその場にいても、『お前ら!』といった言葉づかいをしており、厳しい言葉は日常的でした。他の生徒からも怖い印象を持たれていた」(父親)

ゲームセンターの両替機について、X教諭とY教諭が面談

 そして翌26日の指導となる。きっかけは、地域の女性からの問い合わせだった。12月24日16時ごろ、その女性がゲームセンター内の両替機で1万円を両替した。そのとき、9000円を取り忘れたが、学校の生徒に着服されたかもしれないので確認してほしい、という内容だった。

 X教諭は前日の指導時、サトシさんが「両替機の件ですか?」と言っていたことを思い出した。そのため、サトシさんに事情を聞くことにした。廊下でサトシさんを見つけたX教諭は「昨日お前が言っていた両替機の件ってなんだ?」と聞いた。そして「次の授業が終わったら職員室に来い」と告げた。

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 26日の指導について、X教諭とY教諭の2人が対応した。Y教諭が先に1人で聞き取った。聞き取りをしたのは職員室前の廊下にある面談スペース。時間は3、4分だった。サトシさんは、2ヶ月前に「両替機からメダルが出てきて使用した」ことがあり、「(問い合わせのあった24日は)ゲームセンターに行っていない」と答えた。そのことを教頭らに報告した。報告書では、「(サトシさんにとっては)明確に禁止されていないとはいえ部活の帰りにゲームセンターに寄ったという事実は、どちらかというと秘密にしておきたい事実」と評価されている。

問い合わせの件での事実確認後、サトシさんは学校を後に

 しかし、X教諭は、Y教諭の聞き取りが十分ではない可能性を感じた。Y教諭は一緒に聞き取りをすることを提案したが、X教諭は過去の指導案件で単独で聞き取りをした経験があったために、1人で行った。X教諭は「自分からも聞いてみます」と述べた。しかも、問い合わせの件に関与しているという予断を持って聞き取りがされた。「嘘をつく可能性がある」などの先輩教諭の助言もあった。

 X教諭が聞き取りをしたのは職員室横の会議室。「手早く済ませよう。だから知っている本当のことを正直にすべて教えてくれ」と言うと、サトシさんは、Y教諭に話した内容を伝えた。しかし、サトシさんが話した「両替機からメダルが出てきた」件でも指導が必要と判断。「絶対に二度と同じことをしないって強く思わないと、自分を変えようと思わないと」などと指導した。