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高速道路に24時間以上いると止められる

――警官の職質のエピソードが第2話に出てきますが、車中泊初心者には職質はガクブルものではないかと。いまも受けますか?

井上 地方はそうでもないですけど、都内だと結構な確率でありますよ。その第2話でも書きましたけど、前は「夫婦喧嘩して、家追い出されました」と言ってましたけど、いまは「車で旅してます」で理解してくれますね。

 走ってる時に覆面に止められた時はビックリしましたけどね。ウ~ッと鳴らして横にスーッと来るから「どうしたんですか?」と聞いたら、「いやぁ、ちょっと気になってね」って。もう、先に(トラブルになりそうな)ハサミとか出して見せたら、向こうも「ああ、わかった、わかった。いいよ」って感じですよ。

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『#離婚して車中泊になりました』より ©井上いちろう/朝日新聞出版

 逆に漫画家で車中泊生活していると知ると、興味を持たれてしまうこともあって。そこから10分、15分くらい「どういう漫画を描いてるの?」とか聞かれて「うわ~、乗っちゃったよ」っていうね(笑)。

 まぁ、日本は治安がいいってことですよ。

――治安の良さを実感できますか。

井上 たとえば高速道路でも、高速道路に何時間いたらアウトかという話があるわけですよ。これ、何時間くらい大丈夫か試したんです。そうしたら、距離とかもいろいろあるんですけど、24時間以上いると止められる。料金所のゲートが開かないんです。

 犯罪に巻き込まれたりしたんじゃないか、犯罪をしているんじゃないかとか、ETCやチケットで時間経過をチェックしている。で、精算する時にゲートを開けてもらえずに「あんた、えらい長いこといたね。何してたの?」「どこから入ってきたの?」「念の為、写真撮らせてもらっていい?」と言われるんです。

 

維持費を抑えるには、軽ワゴンの乗り換えが一番かな

――大きな車は維持費がかかるとおっしゃっていましたが、車を換える予定はありませんか?

井上 それは常に考えてまして。たとえばワンランク上のハイエースあたりに換えると、10万か15万キロ走ると、間違いなくオーバーホールしなきゃいけない。費用も大体50万円から100万円で、その間の維持費にもいくらかかるとかっていう計算をしてみるんですよ。いまの軽ワゴンで残り数万キロ走って乗り捨てたほうがいいのか、ワンランク上のものに乗り換えてやっていくほうがいいのか。どちらがコスト的に楽かなと考えると、軽ワゴンの乗り換えが一番かなって。軽ワゴンとはいえ、乗り換えれば新鮮ですから。

 でも、いずれにせよ車も寿命があるんでね。キャンピングカーに換えて365日ずっと回っても、コスト面でのリスキーさは変わらない。やっぱり、100万、200万で新車の軽ワゴンを乗り継いでいくべきなのかって。