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「四番石川昂(たかや)がホームラン」「八番鵜飼がでら飛ばす」2022年版『燃えよドラゴンズ!』を山本正之先生が解説!

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/08/14
note

「根尾がいて中日ファンは幸せ」

完璧 大野雄(おおの)のあの笑顔

 ここからは1フレーズごとに見ていこう。投手陣の先頭はエース・大野雄大。歌詞は5月6日、打者29人を抑えた阪神戦での快投をイメージしたものだ。

「大野雄大のあのピッチングは本当に素晴らしかったですね! これは『“完全”ではなかったけど“完璧”だったよ』という意味です。また、サヨナラ勝ちしたときの笑顔がすごく良かった! あのときの笑顔を思い浮かべて歌詞にしました」

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高橋宏(ヒロト)のロックなストレート

 目覚ましい活躍を見せる未来のエース、高橋宏斗は「ロックなストレート」。これは山本先生のファンで友人の甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)をイメージしている。

「高橋宏斗と森博人が一緒に入団したときから、いつかこの歌詞を使いたかったんです。甲本ヒロトくんにも電話で報告をしました。『うわ、カッコいい!』って言ってくれましたよ(笑)。高橋宏斗はものすごいボールを投げますね。力を感じます」

希望の果てに 根尾昂

 タイトルでもある「希望の果てに」は、シーズン途中で投手転向を果たした根尾昂に冠せられた。「希望の果てに 根尾昂」。何度もかみしめたくなるフレーズだ。

「いろいろなことに希望を持って、いろいろなことに挑戦している根尾のイメージです。ただ、私は“打者・根尾”が好きだったので、それがなくなるのはちょっと寂しい。ファンは投手だけでなく、打者としての根尾にも希望を持っています。投手だけど打席に立ったらものすごく打つ! という選手になってほしい。ドラゴンズも根尾も私たちファンの希望なんです。根尾がいて中日ファンは幸せだなぁ、と思っています」

きっと叶える 竜の星
立浪監督の胴上げだ
いいぞがんばれドラゴンズ
燃えよドラゴンズ

「やっぱり立浪はドラゴンズの星。特別な存在なんです」と話す山本先生。なお、「燃えドラ!」で選手1人に2行の歌詞が費やされることはめったになく、48年の歴史の中でも「2007」と「2007日本一記念盤」の立浪と「2011連覇記念盤」の岩瀬仁紀だけ。歌詞を見たディレクターから「先生が立浪好きなのはわかりましたから、もっと歌詞を減らしてください!」と注文されて歌詞を削ったこともあったという。今回は監督就任ということで、久々に「1人に2行」が実現した。

 ここまで故障などの離脱者が多く、苦戦が続くドラゴンズ。山本先生に立浪監督の戦いぶりについて尋ねると、次のような答えが返ってきた。

「監督としては一年生なんだなと感じます。いろいろ暗中模索しているかもしれませんね。ただ、試合後のインタビューをほぼ全部読んでいますが、理論はすごくしっかりしているんです。選手がきっちりついてくれば、すごい野球ができるんじゃないでしょうか」

 なお、記事中の歌詞は全体の一部なので、フルコーラスはぜひ8月26日発売のCDで確かめてもらいたい。アニキと山本先生のデュエットはもちろん、1974年版を手がけた神保正明先生が2014年版以来8年ぶりに編曲を務めているのも聴きどころだ。

山本正之先生と水木一郎さん

 最後に、山本先生にドラゴンズファンへのメッセージをいただいた。

「監督が言うように『諦めないよな、俺たち』ということです。まだCS進出から日本一の可能性だって残ってますからね。燃えよ、ドラゴンズ!」

構成/大山くまお

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