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いじめがピタリとやんだワケ

ーーそんななか、ご両親が営むナイトラウンジの常連客にニューハーフのショーパブへ連れて行ってもらったことで、新たな世界があることを知ったそうですね。中学3年生で、早乙女純の源氏名でそのお店に出るようになったと。 

はるな 早乙女純って、女の子らしくていいなって(笑)。刈り上げにしてたので、お店ではカツラをかぶってボブにして。 

 でも、当時はニューハーフになりたいって気持ちはなかったんです。テレビでカルーセル麻紀さんを見ても、男であることも前面に出されていたから「やっぱり男なんだな」って思っていて。当時の自分としては、それは違うかなと。だから、その常連客の方に「ニューハーフさんに会いに行ってみようか」と誘われても、「私は女の子になりたいからなぁ」と考えていたんです。 

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 でも、いざお店に行ってみたら、きらびやかなドレスを着てステージに立って、お客さんたちが一斉に拍手して喜んでお金を置いていくという、まさに“ザ・芸能界”のような場所で「すごく素敵だな」って。みんながショーに対して一生懸命な姿にも感動して、「ここで働きたい!」と思ったんですよね。 

ーーそこが自分の居場所だと確信したのを機に、いじめがなくなったそうですね。 

はるな 自信ですよね。接客する際の会話とか、学校でのおしゃべりとはレベルが全然違うわけじゃないですか。相手は社長さんだったり、いろんな大人から聞かされる話もすべて新鮮で。 

 

 それで中学校に行くと、他の子たちは勉強するか、遊ぶかだけど、私はもう社会に出て、お金を稼ぐことまで知ってしまっている。そういう自信がついたのがいじめるほうにもわかったんでしょうね。ターゲットが他の子に移ったんですよ。

「ああ、よかった」と思ったけど、新たな標的にされた子を救えなかった自分もいたわけで。それは、いまだに引きずっているというか、すごく後悔してますね。

 

高校1年生の頃、父にすべてを打ち明けた

ーー中学卒業後もお店で働き、高校1年生だった15歳でお父様にカミングアウトされました。なんとなく、母親のほうが打ち明けやすそうな気がしますけども。 

はるな お母さんには面と向かって言えなかった。悲しい顔を見るのが嫌で。お父さんには、高校をずっとサボっていたことがバレたので、すべてを言わないといけないって。そういう時って、気持ちは男になるんですかね。母には、その後父から話をしたみたいです。 

 でも、両親は気付いていたと思います。なんかおかしいって。小さい頃から、女の子のものが大好きだったし。