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「わしがなんとかしちゃる」自殺する人たちが望む言葉

 近年「死刑になりたいけど、自殺はできない」という動機で起こされる凶悪事件が増加している。2021年10月31日、ジョーカースーツの男として報じられた服部恭太被告や、2022年1月15日に東京大学前で無差別に人を刃物で切り付けるなどして逮捕された少年、そして同年1月27日夜から埼玉県ふじみ野市の民家に立てこもり、医師の鈴木純一さん(44)を殺害した渡辺宏容疑者。

 被告らは「死刑になりたかった」「死ぬ前に道連れにしたかった」などと供述している。

映画「ザ・ゲートキーパー」(映画公式Facebookより)

「拡大自殺はあります。自殺に追い込まれた人は何を思うんかいうと、大きく自責の念に駆られるケースと、他責の感情を抱くケースに分かれる。一人で死のうとする人の方が多いですけど、めちゃくちゃにしたい、巻き込みたいと考えてしまう人もいる。でもその気持ちを違うところにぶつけられたら、全然違った道が開けるんちゃうかと思うんです。

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 本当は行政がもっと寄り添うべきなんです。どんな悩み事があっても死ななくても良いんですよ、と強くメッセージを発するべきなんや。我々民間に任せていること自体がおかしい」

 そういいながらも茂さんは「でもわしらがやるしかない」と続けた。

「『わしがなんとかしちゃる』。自殺しようとする人たちが望んでいるのはこの言葉なんや」

 取材の最後、こう力強く話した。

◆◆◆

NPO法人「心に響く文集・編集局」からは茂さんへの相談の予約や写真集の購入などができる。

【厚生労働省のサイトで紹介している主な悩み相談窓口】
▼いのちの電話 0570-783-556(午前10時~午後10時)、0120-783-556(午後4時~同9時、毎月10日は午前8時~翌日午前9時)
▼こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)
▼よりそいホットライン 0120-279-338(24時間対応) 岩手、宮城、福島各県からは0120-279-226(24時間対応)

2022年「社会部門」BEST5 結果一覧

1位:“自殺の名所”東尋坊で撮影した《自殺しようとする人の背中》が語るもの「発達障害で虐待」「就活失敗。母に負担をかけたくない」
https://bunshun.jp/articles/-/56538

2位:「小学生とは思えない体つきですね」障がいを持つ小学6年生の少女が受けた40代ベテラン教師の“下劣な性暴力”
https://bunshun.jp/articles/-/56536

3位:内部文書入手 自民党が「1億円選挙買収」を行っていた《国会議員・党職員も証言》
https://bunshun.jp/articles/-/56534

4位:「指いらんやろ、どうせ何もできひんねんから」ミシュラン掲載有名ラーメン店主が従業員女性に壮絶な暴行《録音データあり》
https://bunshun.jp/articles/-/56532

5位:「コンドームをソックスから取り出すとキスも前戯もなく……」摘発された秋葉原の違法リフレ店 男性客が語る“裏オプ”の実態
https://bunshun.jp/articles/-/56531