新幹線を使うか、それとも飛行機を使うか。その分岐点となるのが、所要時間“4時間”だという。新幹線を使って4時間を超えると飛行機が優勢になり、4時間を下回るなら新幹線を選ぶ人が多くなるのだとか。
まあこのあたりはあまり単純に割り切るのもどうかとは思うが、東京から新幹線で4時間というと、だいたい広島である。確かに広島は、飛行機を使うか新幹線を使うか、悩ましいところだ。
新幹線に4時間乗りっぱなしはあまりお尻に優しくない。とはいえ、広島空港は広島の市街地からかなり離れたところにあってバスで1時間ほど。だから迷うことなく飛行機でしょ、というほどの優位感もない。4時間だから、ということだけでなく、新幹線も飛行機もどっちもどっち、ということで悩むのだ。
もちろんこっちのほうが実は便利です、などとそれっぽい結論をここで出すことなどできないし、するつもりもない。ちなみにいうと、筆者は飛行機がおっかなくてしかたがないタイプなので、迷うことなく新幹線を選ぶ。そういう人も、案外たくさんいるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
ともあれ「広島」は中国地方でいちばんの都市のターミナル駅である
ともあれ、新幹線を使おうが飛行機を使おうが、広島のターミナル駅は広島駅である。広島は中国地方でいちばんの都市。もちろん広島駅のお客の数は、中国地方で最多だ(コロナ前の乗車人員は7万7000人くらい)。
四国に通じていたり山陰に通じていたり、交通ネットワーク上の重要性では岡山駅にはやや劣るが、ターミナルとしての存在感は図抜けているといっていい。
そんな大ターミナルを目指して新幹線に揺られて4時間。お尻をだいぶ酷使した末に広島駅に到着し、いざターミナルの偉容にお目にかからん……。
と、思ったら、駅がなかった。