文春オンライン

埼玉県宮原で出会った「小さな立ち食いそば店」 出汁が利いた“上品なそば”を堪能してきた

2022/08/16

genre : ライフ, グルメ

note

 若い店員さんに聞くと、今は「かきあげ天そば」、「コロッケそば」、「冷したぬきそば」、「冷しぶっかけそばに天ぷらトッピング」あたりが人気だという。

全20席と意外と広そう
白を基調とした綺麗な内装

 注文を受けてくれた若い店員さんがすぐにそばを湯通しして手際よくつゆをかけ、かきあげとわかめ、ねぎをのせて完成したので取りに行く。

冷たいつゆもなかなかうまい

 まずはつゆをひとくち。十分出汁の利いたしっかりしたつゆである。今はなき上尾の「銀座堂」のつゆより返しは濃いめで、大宮の「つくば本店」の味に近い。埼玉県民は上品なつゆを好むようだ。武蔵野うどんの影響もあるのかもしれない。かき揚げはほぼ揚げたてを提供しているようで、まだほんのり温かかった。サクッとコロモは軽い。そばは冷凍麺でコシのしっかりした生麺が味わえる。

ADVERTISEMENT

若い店員さん2人が笑顔でそばを作ってくれた
まずは「かきあげ天そば」をいただくことに

 あっという間に食べてしまったので、今度は人気の「冷しぶっかけそば+ナス天」(520円)を注文することにした。こちらも待つこと2分。その出来上がりがなかなか涼し気である。赤味のきれいな冷やつゆに氷が泳いでいる。ナス天とわかめ、生姜の薬味がつく。この冷たいつゆもなかなかうまい。コシのあるそばと冷やつゆとナス天のバランスが抜群である。

2杯目は「冷しぶっかけそば+ナス天」氷が涼し気だ

立ち食いそば店を開業したわけ

 食べているとちょうどオーナーの渡辺真吾さんが登場したので、少しお話を聞いてみることにした。渡辺さんは39歳。他にも会社を経営している企業人である。

 なぜ宮原駅近くに立ち食いそば店を開業したのかをきいてみたところ、なかなか素敵な回答をいただくことができた。