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国際ロマンス詐欺が急増「日本人は恥ずかしがり屋で被害届出さない」多額の現金をだまし取る手口とは? 背景にガーナの犯罪組織

source : 提携メディア

genre : ニュース, 国際, 社会

 

近年、オンライン上で出会いを求める人が増えつつある。マッチングアプリやSNSなどオンラインで外国人を装って恋愛感情を抱かせ、金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」。

特に中高年が会ったことのない恋人に多額のお金を渡してしまうなど、被害が急増している。その実態を追跡した。

貯金と借金600万円つぎ込む 被害女性が語る巧妙手口

国際ロマンス詐欺の実態を語ってくれたのは、東京都に住むシングルマザーのAさん(44)。マッチングアプリを通じて知り合った相手は、高収入で国際弁護士というアメリカ人の男だった。

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Aさん:
写真を見て、優しそうな方だったのと印象もいいのかなって。年収は1500万円以上で国際弁護士の米国人、ウォードと名乗る男です。仕事以外の時間は、ほとんど2人で連絡をしているような。楽しさというか、ワクワク感っていうのがありました

 

たわいもないやり取りを1週間続け、ようやくAさんはウォードと日本で会う約束をした。だが、会う前日になって突然、約束キャンセルの連絡がきたのだ。

ウォード:
トルコで裁判に出るため会えなくなった。その代わり素敵なプレゼントを君に贈ったよ。僕にとってあなたは特別な人だからね

会えなくなったのは残念だったが、Aさんはトルコからのプレゼントの到着を楽しみに待っていた。しかし、その後、思わぬ展開になった。

ウォード:
プレゼントの輸送にかかる税関代金の支払いが発生した。トルコはインターネット環境が悪いから、パソコンが使えない。僕の銀行口座とか色々伝えるから、あなたのパソコンから代わりに送金してくれないかな?

半信半疑ながら、指示される通り口座のサイトにアクセスし操作すると…。

 

Aさん:
金額も入れて送金ボタンをピッと押したら、銀行の画面からストップアラームみたいな赤い信号がポンって出てきた。銀行口座がロックした、という画面が出て

 

自分のせいで口座を凍結させてしまったと誤解しパニックになったAさんに、ウォードは次のように話し、Aさんにお願いをしてきた。