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ガッとふすまが開いて、ボスグループのひとりが吐き捨てるように…中川翔子を苦しめた“理不尽すぎる”いじめ体験

『「死ぬんじゃねーぞ!!」 いじめられている君はゼッタイ悪くない』より#1

2022/08/31

source : 文春文庫

genre : ライフ, ヘルス, 教育, 社会, 経済, 読書, 芸能

 歌手、タレント、俳優、声優など多彩な分野で活躍する中川翔子さんは、中学生の頃にいじめが原因で不登校になり、“死にたい夜”を過ごしたという。

 そんな中川さんが、今悩んでいる10代の若者に伝えたいことを文章と漫画で記した著作『「死ぬんじゃねーぞ!!」 いじめられている君はゼッタイ悪くない』より一部を抜粋。「誰にも迷惑かけてないのに…」理不尽に振りかかった、いじめ体験を紹介する。(全2回の1回目/2回目に続く

中川翔子さん ©文藝春秋

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スクールカーストの中で

 わたしが通っていた地元の公立小学校では、休み時間もみんなで仲よくわいわい過ごしていました。

 わたしが漫画やゲームが好きなことも、絵を描くことも「ナカショウの好きなこと」とみんな普通に受け止めてくれていました。

 成績や運動がいまいちでも、生徒が好きなことを個性として育ててくれた担任の先生のおかげで、クラスのひとりひとりがそれぞれの得意なことをお互いに個性として認め合い楽しむことができた素晴らしい時間でした。

 ところが、私立の女子中学校に進学すると、状況が一変したんです。

 入学してすぐに、クラスの中はいくつかのグループに分かれました。

 クラスの空気を支配したのは発言力の強い目立つ子たちのグループ。その他の子たちもそれぞれに小さなグループを作って過ごしている。

 小学校のときのように、誰とでも気軽に話したり、休み時間にみんなで自由に遊べるような雰囲気ではありませんでした。

 はっきりと、グループの階層ができていて、階層が違うと会話も交流もないのです。

 これが、いわゆる「スクールカースト」、クラス内での「ランク付け」です。

「カースト」とはインドで昔使われていた身分によって階層に分ける制度のことだそうです。身分で人間をランク分けするおそろしい仕組みです。

 そのカースト制度の仕組みを、学校の人間関係に当てはめたのが、「スクールカースト」。

 誰が最初に言い始めたのかわかりませんが、でも表現としてはまさにその通りなのです。クラスの中にはボスのグループを頂点にした序列がはっきりとできあがっていきました。

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