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 半導体はエコキュートにも関係していて、12月にボイラーが壊れて「アンナさん、どうする? ボイラーにする? エコキュートにする?」と聞かれて、ボイラーにして石油や灯油を扱うとなると、素人の私からしたら怖いな、という気持ちがあったんです。

 なので「もちろんエコキュートで」と答えましたけど、よくよく考えたら「あるかな……エコキュート」って。というのも、軽井沢とかの別荘地帯でエコキュートの盗難が多発してたんです。

 

ーー半導体不足からの給湯器不足で。

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アンナ そう。住宅街とか、常に人が住んでるところを狙うと人目に付くじゃない。だから、12月、1月に別荘地を狙った給湯器泥棒が多かったみたいです。それくらい手に入らなかったのね。それで、仕方がないのでボイラーにして生活していました。

 その時に見積もりを取ってもらったら、やっぱり家が大きいので容量も大きくしないといけないから、100万を超えるようなものじゃないとって言われて、「そうですよね」って。

買い手が現れたが…許せなかった“用途”

ーーお住まいになられていた頃、真鶴の家を買いたいという話はありましたか。

アンナ いっぱいあって。実はそれ、最初のうちは自分で対応してました。それで、イヤな思いも経験して「不動産屋さんが間に入らないと絶対にダメだ」って。

 

ーーなかには、好条件を提示する方も。

アンナ 私が希望する金額よりもずっと高い額を提示されたこともありましたが、お断りしました。なぜならば、民泊にすると言われてしまったから。

 きちんと個人が自分たちのために使って、気持ちを休めに来る家であって欲しくて。営利目的で家を使われたら、そこで家の歴史が止まっちゃうじゃないですか。そういうのもあって、個人でやっちゃいけないなと思ったんです。