劇的なビフォーアフター写真がたびたびネットで話題になる人物がいる。ボディビルダーの“しらぴょん”こと、白石進氏(52)だ。
2014年から本格的にトレーニングを始めたという彼に、ボディビルダーカップルとしての生活、大会準備のハードさ、肉体作りに密接した食事などについて、話を聞いた。 (全2回の2回目/1回目を読む)
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「夫婦でボディビルダー」メリットは?
ーーパーソナルトレーナーをされている奥様の白石千賀子さんも、ボディビル界隈では有名なお方ですよね。
しらぴょん 妻のほうが、私より成績がぜんぜん上で。ビキニフィットネスという競技カテゴリーでは日本のトップ4に入るんです。ほんと、私は「あの白石千賀子選手の夫」みたいな感じ。
私が鍛えているのは完全に趣味だけど、彼女はパーソナルトレーナーなので本業で鍛えているという。
ーーいえいえ、そんなことは。おふたりとも鍛えていると「その筋トレ、違うんじゃないの?」みたいなことになったりは。
しらぴょん 一緒にジムに行くことがあっても、私が教わるばっかりですね。なんせ向こうは、プロですから。コンテスト前になると、コンディショニングといって、体がよく動くようにいろいろ施術してくれて。そのへんが私はなんだかわかっていないんですけど、実際によく動くんですよ。
あと、コンテスト中って、どうしても何度も夜中に起きちゃうんです。体脂肪率の関係なのかもしれないんですけど、70kgを切ったあたりで、すぐ起きちゃうんですよね。なにかが研ぎ澄まされているのか、わからないですけど。そのあたりも理解してくれるので、なにかとすごく楽ですね。
スキンヘッド、日焼け…コンテストで闘うには
ーーコンテストでは、スキンヘッドは有利にはたらきますか。目立ちそうですが。
しらぴょん スキンヘッドは目立つのかは……どうですかね。今やってるボディビルという大会のカテゴリーでは、有利でも不利でもない。
私があまり出場しなくなってしまった、フィジークという、サーフパンツを穿いて、体のかっこよさを競う大会のカテゴリーがあるんですね。そういう大会では髪型や表情とかも評価されるので、注意書きに「スキンヘッドは似合っていればオッケー」みたいなことが書かれているんです。
オッケーではあるけど、髪型や表情を評価される以上、髪型を変えようがないスキンヘッドは、フィジークの場合は不利かもしれないです。
ーーこうしてしらぴょんさんにお会いして筋肉にも圧倒されたのはもちろん、まず「黒いな」と。大会に出る方々などが肌を焼くわけは、どういったところから来ているのでしょう?
しらぴょん けっこう勘違いされるんですけど、肌を焼くとギュッと締まって見えるとか、筋肉が強調されるわけではないんです。肌が白いと照明で陰影が飛んじゃって、せっかく鍛えてデコボコにしたのに見えなくなってしまう。筋肉の陰影をはっきりと審査員に見てもらうために、肌を焼いて黒くしているんですね。