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〈写真入手〉“鎖で留学生を拘束”西日本国際教育学院 凄惨な学生寮の実態 大量のゴキブリ、腐った床の悪臭、トイレの水で調理も

〈写真入手〉“鎖で留学生を拘束”西日本国際教育学院 凄惨な学生寮の実態 大量のゴキブリ、腐った床の悪臭、トイレの水で調理も

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 2つの寮は「シリウス会館」と「高木寮」。家賃は1人部屋3万円、2人部屋2万円で学費とは別である。

「問題が起きたのは高木寮。今年4月から7月末にかけて、本来は居住用の部屋ではないミーティングルームに子供用の2段ベッドを並べて、留学生を生活させていたのです。こうしたミーティングルームを改造した部屋は3つあり、それぞれ8人、8人、21人がすし詰め状態で居住させられていました。2段ベッドの下の段に2人が寝ていたこともあり、“タコ部屋”と言っても過言ではありません」(同前)

 小誌は高木寮の写真を複数入手。教室のような空間に、木製ベッドが並べられ、カーテンのみで仕切りがされている。プライバシーが守られた空間とは言い難い。今年3月に入国規制が緩和されたことを受け、「学院は“2年の空白”を取り戻そうと、一気に留学生の受け入れを再開」(同前)したため、留学生が溢れかえっている状況なのだという。

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4月に急遽作られたという「大部屋」。黒板があるミーティングルームに二段ベットを並べただけの部屋だ
 

「最大収容人数はどんなに多く見積っても240人。ところが今年7月時点でなんと287人もの学生が詰め込まれていました」(同前)

トイレの水で炊飯も…劣悪すぎる寮生活「廃墟も同然です」

 問題はそれだけではない。かなりの築年数が経過し、「幽霊マンションみたいな状態」(近隣住民)だったという高木寮は、内部が「人間が住める場所ではない」(Aさん)ほど荒れた状況なのだという。別の職員Bさんが言う。

「ボロボロで廃墟も同然です。一部の床は腐ってグチャグチャになっており、強烈な悪臭を放っています」

 

 備品の数も足りておらず、

「食事が出ないので自炊が必須なのですが、調理器具の数が足りていない。共用のコンロが8口しかないのですが、居住者は200人以上いるので朝晩長蛇の列ができています。水道の配管が壊れているため、炊事場の水が出ないこともしょっちゅう。学生たちは仕方なくトイレの流しの水を汲んで調理をしています」(同前)