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地獄だったランチの時のカフェテリア

――なにがキモイのか全く…。ランチとかはいかがでしたか?

中川:地獄でしたね。カフェテリアで自由に席を選んで座りますが、誰とどんな風に過ごしているか。クラスが違う子でも人間関係とか立ち位置が分かるんですよ。みんなが楽しくお喋りしている中で、一人でポツンと座っていると、「あの子、ハブられてるんだな」「またぼっちかよ」って。大人になれば「一人最高!」って思えるけど、10代の頃って人からどう見られるか、むちゃくちゃ大きいじゃないですか。

 ただあるとき。ボスグループの中で、昨日まで頂点にいた女の子が、急に一人で静かに座っていたんです。ターゲットって変わるんですよね。

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――ある日急に。小学校から一緒の中学に上がったお友達とかは、いらっしゃったんですか?

中川:キムラという友達がいたんです。私がA組でキムラがC組。キムラをたまに見かけると、カーストの上の方でキラキラしていて、すごく楽しそうでした。一方、私はどんどん学校で浮いていくから、キムラにその姿を見られるのが恥ずかしくって。休み時間にキムラの姿を見たら隠れたりして。それに、学校の休み時間って5分とか10分休みがあるじゃないですか。それがめちゃくちゃ長く感じて。毎回、教科書をロッカーに入れ替える作業とか、忙しいフリをして。でもそれが周りにもバレてるみたいな。学校が終わったら、部活も入ってなかったし、ダッシュで家に帰ってましたね。

 

 ただ、中学3年生になると、キムラと同じクラスになったんです。キムラの前では開き直って絵を描いたり、普通に話をしても爆笑して聞いてくれて。でも、キムラはカーストの上の子たちとも仲が良かったし。私と一緒にいるとキムラまでカーストが下がっちゃうんじゃないかって思ったんですけど、それでも一緒にいてくれました。

先生に言われた“衝撃の一言”で学校に行かなくなりました

中川:そのうち、私の靴箱を誰かが殴ったのか蹴ったのか。靴箱が凹んできたんです。どんどんどんどん凹むから、私も相手の靴箱をやり返したりして。良くないですけど。そしたら更に凹んでしまって。最後は、帰ろうと思ったら靴が無かった…。先生に事情を話したら、「じゃあ、これで帰りなさい」って学校の靴を渡してくれて。味方になってくれたのかと思って、泣きながら話もして。

 ちょっとホッとして。でも、後日学校に行ったら、「早くローファーのお金返しなさい」と言われました。先生は加害者も特定したし、自分でも話をしたし、ここからは先生が対処してくれるだろうって思っていたけど、そうじゃなかった。先生はその場の対応をして、後は見て見ぬふりだった。