文春オンライン

2022/10/18

 最後にもう一つ重要だと思うことを。マイナンバーカード普及に急ぐ理由には「デジタル化遅れに危機感」「医療DXの基盤に」とあるが、2020年9月に当時の菅義偉首相が「23年3月末までにほぼ全国民に行き渡ることを目指す」と表明したことが大きい。そのあとポイントをつけてお得に思える誘導に必死だった。

政治家が好きな「改革」という言葉

 ここでしみじみするのは政治家・菅義偉の手法である。政治家は「改革」という言葉が好きだ。平成以降いろんな政治家が使い続けてきた。菅氏が首相になると携帯電話の値下げという「改革」を訴えた。政治家が30年以上にわたって改革を叫び続けた結果、損得の話しかしなくなったのである。菅氏が仕掛けたふるさと納税も同様だ。そうして「アメ」をみせて誘導するが、自分に従わないとなると「ムチ」をふるう。菅氏の沖縄政策を見てもわかる。

 今回も「マイナンバーカード新規取得でポイント付与」というアメには効果がないとみると、今度は河野氏がいきなりムチを振るいだした。プロセスが極端すぎないだろうか。まずは信頼されることから丁寧に始めたらどうでしょう。

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