「そば、うどん、きしめん、中華麺を一緒に食べたい」という麺好きの心をわしづかみにしてきた大衆店が名古屋市中村区に本店を置く「長命うどん」である。創業大正2年の老舗店で、その系列店は愛知県を中心に8店が営業している。その暖簾分け店「長命うどん東京本店」が2022年4月、恵比寿にオープンした。そこで10月半ばの平日午後、東京本店を訪問してみることにした。
「長命うどん」という店名の由来はなかなかユニーク。大正2年、名古屋本店近くの堀川にかかる納屋橋が改築され橋渡り式が行われた。その渡り初めに選ばれたのが初代の夫婦だったとか。名古屋市長から「長命」の名を授かったことから店名を「長命うどん」にしたという。
1990年代、「長命うどん本店」に行ったことがある。とにかく気取りのない店で、地元の住人がワシワシ麺を啜っていた。恵比寿の東京本店はどんな店だろうか期待が膨らむ。
JR恵比寿駅から徒歩5分
JR恵比寿駅改札を出てロータリーのない東口側に進む。セブン-イレブンのある路地をまっすぐに進んで信号を渡り、Y字の左側の道を歩いて行く。1つめの路地を右に入ったすぐのビル1階に「長命うどん東京本店」は営業していた。駅から徒歩約5分。白い暖簾とウッディな外観が華やかである。
店前で店主の小谷千賀子さんが笑顔で迎えてくれた。店内は照明が明るく綺麗である。コの字のカウンターとその外側にカウンターとテーブル席がゆったり配置されている。
食べ方は6種類、麺は4種類
さて、こちら実食の方はお分かりかと思うが、注文の仕方がユニーク極まりない。