1ページ目から読む
2/6ページ目
21時、渋谷の人込みはピークに達しようとしていた。すし詰め状態で前に進むことすら困難な状況だ。いたるところで警備員や警察官が「立ち止まらないでください」と注意を呼び掛けるも、写真撮影に興じる若者たちは一切聞く耳を持とうとしない。
ミニスカのピカチュウと魔女の格好をした女性二人組は、混乱の兆しを見せる渋谷に早くも見切りをつけた。
今年は外国人が多い
「荒れてきそうだし、もうそろそろ帰ろうと思います。今回は写真を要求されたりすることがめちゃめちゃ多いです。外国人の人をかなりみかけます。感じ悪く乱暴に話しかけてくる人もいますし、振り返ったら突然ゾンビコスプレの人が目前にいて怖かった」
記者がこの女性たちに取材をするすぐそばをTバック姿の男性の集団が通りかかった。この日の東京の最低気温は9.9度。あまりにも寒そうな姿に仰天したのか、外国人が「オーマイガッ!」と頭を抱えていた。
バニーガールの姿をしたこの男性は近くのシーシャバーの店員だという。彼もやはりこの寒さはこたえるようだ。
「寒いっすよ。寒くないわけないじゃないですか。今そこで着替えてちょっと歩いただけで声をかけられるなんて。すごいっすね、ハロウィーン。みんなハッピーになるかなと思って。この格好にしました。これからまだまだ盛り上げていきます!」