文春オンライン
「ジャニーズ創業家のジレンマ」とは…? 「滝沢秀明の電撃退社」「キンプリ脱退劇」を新聞各紙はどう報じたか

「ジャニーズ創業家のジレンマ」とは…? 「滝沢秀明の電撃退社」「キンプリ脱退劇」を新聞各紙はどう報じたか

2022/11/08
note

 東京中日スポーツは『ジャニーさんの死、後輩ら活躍続々…自信喪失か、体制見直し急務』

《あらためてジャニー喜多川さんという大黒柱を失ったダメージの大きさを痛感させられた。ファンのみならず現所属タレントたちの動揺や不安を払拭するような体制の見直しが急務だ。》

 日刊スポーツも「ジャニー氏が存命なら結果は違っていたかもしれない」と指摘。昨年8月には藤島メリー泰子名誉会長も死去して新体制へ移行していた。

ADVERTISEMENT

《時間の経過とともに、じわじわとタレント間や、事務所側とのすれ違いが顕著になった部分もあるのかもしれない。》(日刊スポーツ) 

 ここで「事務所側とのすれ違い」という言葉が出てきた。さりげなく大事なことが書かれている。

「芸能関係者」など、匿名コメントの読み方

King & Princeのデビュー曲『シンデレラガール』(2018年)

 今回の新聞の読み方でもう1つ重要だと思うのが「芸能関係者」に代表される匿名コメントだ。記者が自分では書けないことを紙面で代弁させているとも考えられるからだ。これも情報の読み方である。

 スポニチは社会面で「ジャニーズをよく知る芸能関係者」のコメントとして、

《今回の退所劇はジャニーさんが生きていれば起きなかった。メンバーとしっかり向き合い、心情をくみとる人がいなかったのが大きい》(11月5日)

 さらに、

《若手グループが急激に増えた分、メンバー一人一人に目が届きにくくなった。今回の3人の離脱が、事務所側とうまくコミュニケーションを取れていないメンバーが退所を決断する引き金にならなければいいのだが》(同関係者)

 事務所側とうまくコミュニケーションを取れていない? キンプリメンバー間の方向性の違いが原因であると各紙は表向きには書いていたのだが、よく読むと「タレント対事務所」が要因である匂いもしてきた。

関連記事