森岡 純粋にワクワクしましたね。4年に一度、世界における日本の立ち位置を測る場所がワールドカップです。もちろん勝負という側面もありますし、結果が立ち位置を示すことになるわけですが、思う存分、闘うべき場所であることに変わりはない。そういう大会で、ドイツやスペインと戦えるわけですから。そうそうあることじゃない。
これを幸運と捉えるかどうか、考え方はいろいろあると思いますが、僕はただただ羨ましいなと思いましたね。相手が強ければ、注目度も高くなる。それは選手のキャリアとしてのステップアップに繋がる場にもなるのだから。
初戦のドイツ戦、日本代表はどのように戦うべきか?
――初戦はドイツです。
森岡 ドイツ代表のピークは優勝した2014年のブラジル大会だったと感じています。最近のチームを見ていても、守備に甘さを感じます。ワールドカップまでにどこまで仕上げてくるのだろうかという状況です。格上だけど、成長過程にある日本にはつけ入るスキは十分にあると感じています。
なにより、日本代表にはブンデスリーガでプレーしている選手も多いですから。初戦ということで、普通なら浮足立つこともあると思いますが、ブンデスリーガという日常で対戦している選手が相手なのだから、必要以上に恐れることもない。そういう頼もしさが今の日本代表からは感じるので。
――続く第2戦がコスタリカ。FIFAランキングでは日本の24位よりも格下の31位。長くレアル・マドリッドでプレーしていたGKケイロル・ナバス(現パリ・サンジェルマン)もいます。
森岡 グループリーグ3試合のなかで、このコスタリカ戦は、ほかの2試合とゲームの構図が変わるだろうなと感じています。ドイツ、スペイン戦は堅守というのが先に来る試合ですが、コスタリカ戦はそうではない。中3日で迎える第2戦でうまく切り替えられるか。準備が重要だと思います。
頭でわかっていても、実際プレーするのでは違う部分があるでしょうから。また、誰もがコスタリカ戦は落とせないゲーム、勝ち点3が獲れるゲームという意識があると思うんですが、その意識が強すぎることで、ゲームを難しくしなければいいなとも感じています。
「スペイン戦は相当に面白い試合を期待しています」と断言できる“理由”
――そして、第3戦の相手はスペインです。東京五輪では準決勝で対戦し、延長戦にもつれこみながらも0-1で敗れた相手です。