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「私の場合、家の中に頼る人がいないから…」90歳ツイッタラーが、70代でSNSを始めたわけ《都営住宅ひとり暮らし》

90歳ツイッタラー・大崎博子さんインタビュー #1

2022/12/02

 90歳にして、Twitterフォロワー数19万人を誇る、大崎博子さん。

 趣味は、散歩と太極拳と麻雀。BTSと晩酌をこよなく愛し、都営住宅に一人で暮らす現在のライフスタイルを、「高貴香麗者(こうきこうれいしゃ)」といたずらっぽく呼ぶ。

 パソコンを使い始めたのは78歳のとき。ABEMAの麻雀番組『Mリーグ』を視聴するために、自らFire TV Stickを購入し、セッティングもやってのけた。

「本当は機械オンチなの。でも、“やってみよう”という気持ちを大切にしている」

 そう言って笑う大崎さんが教える「幸せな老後の一人暮らし」に必要なこと。(全2回の1回目/続きを読む

大崎博子さん ©文藝春秋

◆◆◆

――大崎さんがTwitterを始めたきっかけは、娘さんからの提案だったそうですね。

大崎 そうなんです。娘から「やってみたら」とすすめられて、2011年に始めました。最初はフォロワーが娘を含めた数人しかいないから、面白くもおかしくもなかったんです。

 ところが、その矢先に東日本大震災が発生しました。当時、原発事故のことで東京電力に対して不信感を抱いていたんです。戦争体験者の私としては、都合のいい大本営発表のように思えてしまって……そんな不安や苛立ちをツイートしてみたんです。すると、あれよあれよとフォロワーさんが増えていって。

スマートフォンの操作もお手の物 ©文藝春秋

――数人だったフォロワーが、瞬く間に数百人、数千人に増えていったと。戸惑いみたいなものは?

大崎 もう怖かったんです。MacでTwitterをしていたものですから、通知が来たら音が出る設定にしていた。だから、音が鳴りっぱなし。音を消す方法もわからないから、何が起こっているのかわからなくて「怖い」という感覚でした。

「怖い」という趣旨のツイートをしたところ、フォロワーさんから、「通知機能だから大丈夫ですよ」と教えてもらって、ポジティブなこととして受け止められるようになりました。

78歳でパソコンを使い始めた理由

――すぐに通知音を消すこともできたのですか?

大崎 当時、私は年間9880円で通い放題のパソコン講座を受けに、銀座のアップルストアへ通っていたんです。そこで消し方も教えてもらいました(笑)。