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「お芝居をやめたらスッキリするかな」“りんちゃん”から18年…美山加恋25歳がいま明かす「元天才子役」への葛藤

美山加恋さんデビュー20周年記念インタビュー #1

2022/12/04

genre : エンタメ, 芸能

note

美山 いえ、実は当時、俳優になりたいとかテレビに出たいとかは全く考えていなくて。どちらかというと、習いごとをしてみたかったんですよね。歌とか、ダンスとか、バレエとか。

 そんなときに雑誌の広告を見て、「芸能事務所のレッスンなら、やりたいことが全部できそうだね」と母と盛り上がって、そのまま習いごと感覚で事務所に入ったんです。

 

『僕カノ』に出演するまでの経緯

――そこからどのような経緯で『僕カノ』出演に至ったのですか。

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美山 毎週土曜日に事務所のレッスンへ通いながら、時々オーディションを受けて、少しずつドラマに出る機会をいただけるようになったんです。そして6歳のときに受けたオーディションで、『僕カノ』への出演が決まりました。

――たくさんの大人に囲まれてオーディションや撮影に臨むのは、大変なことも多かったのでは?

美山 それが、あくまで「習いごとの延長」という感覚だったんですよね。レッスンは普段の習いごとで、オーディションや撮影は発表会のイメージ。

 周りの大人たちもとても優しかったし、撮影では現場で仲良くなった友達とも会えるから、単純に楽しいなって思っていました。

 

――『僕カノ』の凛ちゃん役で「天才子役」と注目を浴びて、環境の変化はありましたか?

美山 実は、当時はドラマがヒットしていることに気付いていなかったんです。まだ7歳だったからドラマよりもアニメのほうが好きだったし、何よりドラマの放送時間にはすでに寝ていたから、リアルタイムでは見たことがなくて。

 だから、番宣などでドラマ以外のメディアに出る機会が増えたり、周囲の人たちから「『僕カノ』見ているよ」と言われたりしても、いまいちピンとこなかったんです。むしろ、「なんで私の習いごとをみんな知っているの?」と不思議に思っていました。

――ちなみに、当時はどんなアニメを見ていたのですか?

美山 『明日のナージャ』、『ふたりはプリキュア』、『ONE PIECE』とか! 学校も仕事もないときは、自宅でよくアニメを見ていましたね。最近は『BLEACH 千年血戦篇』、『チェンソーマン』を見ています。